【気になる言葉その6】世間で言われるところの「創業塾」について

SNSのThreadsってXとは違う発展をしているようですね。熱活日記と今日のナッジを書いているのですが、書いた内容や投稿にいいね!をした内容をAIでみてリコメンドしているようです。知らない方からのなるほど!とか共感できる投稿が入るようになっているよう。そこで出ていた「ある30万円する創業塾」について検討中のかたの投稿について取り上げたいと思います。

世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていくシリーズ。第1弾「BANI(バニ)」はいかがでしょうか。第2弾は「エシカル(ethical)」第3弾「カオス(chaos)」第4弾「ナラティブ(narrative)」第5弾「伴走型支援」に続き第6弾の今回は「世間で言われるところの『創業塾』」についてとりあげます。

Q1:「創業塾」ってなんですか?

回答:
その名の通り、「創業を希望する方のために、創業について必要な情報・知識・スキル等を教えてくださる塾」になるのですが、タイプがいろいろあるのでご紹介したいと思います。

Q2:「創業塾」にはどういう種類がありますか?

①お住まいの地域の公的な創業塾(特定創業支援)
一般的ではないのかもしれませんが、私たち中小企業診断士はこれを想定します。医療だと保険診療、うけられるなら受けないともったいないと熱くお勧めしています。

特定創業支援とは国が決めた制度で創業前から5年以内の方(5年以内は若干異なる場合あり、法人設立後ではうけられないので注意!)に向けて各自治体が決めている創業支援スキームです。個人事業主から法人化をした場合の登録免許税の減免、創業融資の特典、小規模事業者持続化補助金の増額など特典があります。
どの地域にもあり、基本はお住まいの自治体(市区町村)、法人を別の地域で設立する場合はその地域でOKになることもあります。「お住まいの自治体+特定創業支援」で検索すると出てくるはずです(ない場合はお住まいの役所にお電話してください)。
特定創業支援には創業塾でスクール形式と専門家による個別相談支援があります。創業塾は対面とオンライン、アーカイブ動画のところもあります。専門家による個別相談支援は創業前や創業後の制限があることがあります。最低でも1か月間は必要で、ぴったりということは難しく、証明書発行などで2か月を見ておくほうが安心です。地域によるガチャはありますが、あたりの場合はめちゃめちゃあたりです。なお、創業塾は有料でも数万円ですので、よければぜひ調べてみてください。ただ年1回開催も多いです。個別相談支援は公的支援機関からになりますので、基本選べないことが多いと思いますが、無料です。私もある地域でしていますが、こういう仕事をしている人は怖くないので安心ください(笑)


②自治体・公的支援機関、商工会商工会議所、信用保証協会等が主催している創業スクール
地域によっては年1回でタイミングが合わない、締め切られてしまったというケースもあります。その場合は①の市区町村の特定創業支援ではないけど、自治体、公的支援機関(創業支援施設)、商工会商工会議所、信用保証協会がしている創業スクール(名称は創業、開業、起業とばらつきはあるかもしれませんが)がおすすめです。こちらも保険診療タイプです。

特定創業支援のように連続形式のもの(1つで受けられるケースもある)に加え、単発のセミナーもあります。オンラインで数時間で受けられるものも多いのでぜひうけてほしいです。単発についてはCanvaやInstagram、生成AIなども多いですよ。無料のものが多いです。
なお、公的支援機関や商工会商工会議所は①の特定創業支援のセミナーを実施していることもあります。(その場合は「特定創業支援事業」とチラシやウェブサイトに入っていると思います)
信用保証協会は、創業融資の保証をしてくださる影の力持ち的な存在ですので、融資をご検討の方にはおすすめです。
私がよくこのサイトで取り上げている中小機構BusiNestは国の機関ですし、オンライン受講もできセミナーは原則無料なので、テーマさえあえば、ぜひ受けてほしいんですが…というのがこの記事を書く動機の1つでもありました(;’∀’)

③民間の創業スクール
こちらは自由診療といえるでしょうか。いろいろあります。
・創業のプロプロフェッショナル系
・スタートアップ系 自治体によっては①や②であるケースもあり
・ソーシャル系
・ネットプロモーション系
という感じでしょうか。

いろいろな創業のかたちがあり、よっていろいろな選択肢があり、その中でご自分が行きたい講座に行くのが一番とおもっています。保険診療の公的なものはお得ですが、自由診療の民間のものは内容が特化していたり、講師を選べること、集まっている生徒や卒業生組織(コミュニティ)がすごいなど、地域や国内外につながる場合もあり、価値がある場合もあります。

ただ、私が懸念しているのは、以下の3点なのです。
1点目:創業塾への多額の投資はマストではない!いくかいかないかは自分で決めていい!
Threadsの投稿で「数十万円創業塾に投資しないと起業できないといわれた」とか「収入の何割を創業塾に投資する覚悟が必要」とみました。そんなことは決してないです!公的な創業塾と無料相談のみで創業されてうまくっている方もたくさんいらっしゃいます。恐怖心をあおられるのであり、自分のキャリアですから「自分が必要だと思ったらいく」というスタンスがいいと思います。

2点目:費用(投資)と自分が自由にできるお金(自己資金)との見合いで考える
授業料がいろいろあるとききます。もちろん公的な学校は公的な助成があるから安いので、民間であれば講師の報酬、教材制作、広告費・・・とかかりますので、ある程度高くなるのは当然です。大変高額なものがあるとききますが、自己資金との兼ね合いで検討されることをおすすめしています。自由に使える預金残高が1,000万円ある方が100万円の創業塾を受けたいとおっしゃるなら、お気持ちがあれば、それは他人が止める話ではありません。ただ、その費用を支払うと本来の創業資金が減ってしまうとか、すごく節約しないといけないとか、お金を借りないといけないとかは優先順位が違う気もします。
お伝えした通り、保険診療のような創業塾やセミナーも充実していますので(セミナーにいけないのであればネットに無料冊子もあります!)それをお使いすることをお勧めします。

③主催者から搾取されていないか問題
私が公的支援機関でお話を聞いた方には、創業スクールが初級中級上級のような数十万単位の階層構造になってお金を払い続ける構造になっていることや明らかに内容に比べて高い値段設定などがありました。自分を高めるためのスキルアップ、習い事なら効果はあるでしょうし、ここでいうお話ではありません。しかし、お金を投じて勉強することと創業の成功は比例するとはいいきれません。

もし、高額な創業塾をご検討される場合、
基準1:講師やプログラムの質や実績や経歴、著書などの根拠があること
・主催者が学校などなら安心できます
・価値のあるプログラムならしっかりレジュメやシラバスがあるはずです
基準2:投資額を改修するメリットを書き出す
・顧客獲得につながる(宣伝費がうく)→ただし、お客さんを紹介するといいながら紹介しない、あるいはかなりマージンを搾取するケースもあるようですので注意です
・モチベーションを維持できる(メンタリング)→回数を確認しましょう。別の方法では、公的支援機関の定期的な指名での利用あるいは個別契約で経歴を持つ起業家などのメンター契約ならもう少し費用を抑えられる気もします。
・人脈形成→卒業生コミュニティが確実に世界を広げるとわかっているなどです。言葉を信じるのではなく、ちゃんと確認するほうがいいです。良心的な団体であればお金がないのに無理に払うようにはおっしゃらないとおもいます。

③投資対効果
・数十万の投資と考えて、リターンを計算してみます。ご検討しているビジネスの売上から経費を引いた粗利で(わからなければ売上でOK)何か月で回収できるかという考えもあります。これは店舗の設備投資とかと同じです。目に見えないものは見えるものより難しいですし、投資が必要なケースもあります。それと高額なものを投資していいことはイコールではないのでそこはしっかり考えてみてください。

いかがでしょうか。起業のスタートということで、主催者がおっしゃるいいお話だけに心奪われず、ご自分の目で判断する基準をシェアしてお伝えしました。私もいろいろこういう思いをしているので、反省を込めて書きました。

創業については、先に①や②の公的なセミナーを受講してみて、自分で見る目をある程度養ってから、創業塾仲間と仲良くなって相談し合えるようになり、ご検討されるのがいいとおもいます。

Q3:どうやって探せばいいですか?

回答:
Step1:まずは、公的な創業塾①②を探しましょう。
1:お住まいの市区町村+特定創業支援で検索
2:お住まいの自治体で創業支援や創業塾で検索
3:お住まいの地域の商工会商工会議所のページ
4:お住まいの地域の信用保証協会のページ(都道府県政令指定都市)
で①②を探してみましょう。東京都はTOKYO創業ステーションでいろいろ発信されています。

Step2:無料で相談できる公的支援機関を探しましょう。
1:お住まいの都道府県のよろず支援拠点
無料で何度でも相談できます。テーマ別に指名でお願いできます。
2:地域名+無料+創業相談
地域によっては出てくる場合もあります。無料で何度でも可能で、オンラインOKのところも多いです。私のいる窓口ではそうやって検索したときいています。

いかがでしょうか。今後も新しい言葉を取り入れていきます。お役に立てますと嬉しいです。

【気になる言葉その5】「伴走型支援/伴奏型支援」について

3日に1回更新のはずが、結構間が空いてしまいました。暑いですが、クーラーを利かせつつ、ハンド扇風機は鞄の底にしまいつつ、過ごしております。いかがお過ごしでしょうか。

さて、世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていくシリーズ。第1弾「BANI(バニ)」はいかがでしょうか。第2弾は「エシカル(ethical)」第3弾の「カオス(chaos)」をに続き、第4弾「ナラティブ(narrative)」に続き、第5弾の今回は「伴走型支援」についてとりあげます。

Q1:「伴走型支援」ってなんですか?

回答:
ここでは、いくつかの定義を引用したいと思います。

1:ソーシャルワークの文脈

厚生労働省資料(社会的孤立の文脈)
「つながり続けることを目指すアプローチ 」

こども家庭庁資料(妊婦・子育て家庭への伴走型相談支援)
リンク先には妊婦・子育て家庭への伴走型相談支援の動画もあります。

一般社団法人日本伴走型支援協会さま(路上生活者支援の団体)
伴走型支援は、深刻化する「社会的孤立」に対応するため「つながり続けること」を目的とする支援である。それは「孤立しない社会の創造」を目指す社会活動だと言える。

日本福祉大学 川島ゆり子氏 ソーシャルワーク学会誌 第45号 33-36 2022
伴走型支援という考え方は,ソーシャルワークの実践や理念の中で今までも大切にされてきた.本人主体の原則に基づき,支援者はあくまでも伴走者であって指導者ではない.本人の人生の歩みに寄り添いながら本人が自分自身の人生の主役であることを支えるために,その状況に応じて,ソーシャルサポートネットワークを組み替えながら伴走していく。

2:経営支援の文脈

中小企業庁「経営力再支援伴走支援ガイドライン」
2023年に出された、中小企業・小規模事業者に寄り添った支援についての「伴走支援の在り方検討会」が令和4年3月に公表した報告書から提唱された「経営力再構築伴走支援モデル」についてのガイドラインです。理論的な柱となったのは、組織開発の研究者であるアメリカの心理学者、エドガー.H.シャインが提唱した「プロセス・コンサルテーション」の考え方です。「経営者が、本当の経営課題は何かということに向き合い、気づき、自分たちが進むべき方向に腹落ちしたとき、潜在的な力が引き出される」ことを示す手法です。

自分の話になりますが、過去に8kgダイエットをしたことがあります。なぜ成功したかというとすごく腹落ちして「そうしなきゃ」と素直に思ってカロリー減らして運動して実行したというだけです。中小企業診断士合格についても3年かかったのですが、「ギアが入る=成果が出る」は相関していました。ただこの「実行するだけ」に至るのが難しく、集中力はそう長く続けられないこともあるのは真実ではないかなと…

以降は、主に経営支援の文脈について示していきます。

Q2:「伴走型支援」が注目されている理由は?

回答:
VUCA・BANIという先が見えない正解がない時代の中、起きたことをどう読み解き(ナラティブとも共通)、自分なりにハラオチして、決断・実行していくことが重要です。

昔であれば、「〇〇屋さんでうまくいく方法」はある程度決まっていました。お寿司屋さんや和食屋さんなどで修行を積んで、大将に認めてもらってのれん分けということもありました。大将のお店と自分のお店が遠ければ、そのエリアでお客様にきていただけました。必要な投資内容も投資額も大将や先輩が教えてくれることもあったでしょう。

現代はお寿司屋さんでも修行0という方でもネタにこだわり創意工夫をすればヒットすることもあります。デリバリーシステムが出前以上に発展し、お寿司かバーベキューかパーティーメニューかと様々な選択肢から選ばれているかもしれません。冷凍技術が発展し、チルド食品もかなりおいしくなってきて、遠い地域の料理も比較対象かもしれません。

正解がない。そうなっていると個人らしい色付けが必要です。圧倒的な違いでひきつけるか、推しポイントを作るか。いろいろな切り口がありますので、一人であるいはChatGPTなど生成AIで考える方法もありますが、対話をして、自分の強みやユニークネスから一緒に様々な可能性からハラオチがくる形を見つけて走れるようになるということがよいのではということになります。

この流れは「コーチング」に近いのではないかとおもいます。20年前にコーチングを日本にもってこられ、CTI(コーチングスクール)を創業する前の榎本英剛さんのお話を聞いて衝撃を受けました。榎本さんが描いていた世界が根付いてこられたのだと感じています。

Q3:「伴走支援」とどうつきあうの?

回答:
行政や自治体などの相談の場は、専門性が高いものでなければ、伴走支援の形になっています。私たち中小企業診断士も研修などでトレーニングを受けています。

自分もそのようなお仕事の一端をさせていただいて気づくのは、支援者といっても自分の個性がでるので、多くの方に対応できることも重要とは言いつつ、相性の面も大きいということです。トレーニングを積んだ方のコーチングを10名ほどお受けしましたが、みなさま違いました。それがAIではない対人支援の良さだと思います。

書き切れていない気がするので機会があったら書きたいと思います。

いかがでしょうか。今後も新しい言葉を取り入れていきます。お役に立てますと嬉しいです。

【当事務所についてその10】営利と非営利のカオス、どちらも共通していることが多いです

当事務所について、その1(当事務所の名前の由来)その2(中小企業診断士とは)その3(フリーランスとは)その4(藤田有貴子ってどんな人間ベース編)その5(国家資格キャリアコンサルタントとは)その6(カオスの時代にクリエイトしていきます)その7(カオスにちうてどう向かっていくか)その8(アートとサイエンス問題)その9(断捨離が必要)について書いてまいりました。

オンラインセミナーが終わり、ご縁をいただき、フジロックにボランティア行く準備をしています。フジロックはてっきり富士山のふもとで開催すると思ったら、苗場で開催すること、1,000m地点なので天候が変わりやすく、長靴と防水通気性の高いレインコートは必須なことを詳しい方に教えていただいたら、すごいお値段でびっくりしつつ、準備をしていました。

以前、NPO法人の設立に携わったこともあるため、営利事業をされている方が非営利事業をされたいいことや、ユニコーンに対し、ゼブラといわれる社会課題解決型スタートアップや社会課題解決型で創業したいというようなご相談をたまにいただきます。このブログのテーマのカオス(混乱)、現代を示すといわれる「VUCA(ヴーカ)」のAはあいまい性(ambiguity)の意味ですが、営利と非営利の間も曖昧になっている気がします。今回はそんな営利と非営利について書いてみようと思います。

Q1:営利と非営利ってどういう違いがありますか?

回答:
営利=財産上の利益をはかること。かねもうけ。(Oxford Languagesの定義)
非営利=経済的な利益を目的としないで活動すること。活動から生じた剰余金は、関係者間で分配せず、社会的・公共的な活動に再投資される。「—団体」(Goo辞書)
と出てきました。

非営利用語辞典では両者の違いを、「営利組織では、事業活動によりえられた利益を、社員や株主など組織の構成員に分配する。対義語として非営利組織があるが、ここでの非営利とは、利益をあげてはいけないという意味ではなく、利益をえても構成員に分配せず、組織の活動目的を達成するための費用にあてることを指す。」

ここ誤解されている方が多いのですが、「非営利組織は利益を上げていい」むしろあげていかないといけないのです。そもそも、事業というのは受け取るお金から、必要なお金を引いて余りがないと続けていけません。受け取るお金が必要なお金から少ないと、赤字事業と同じでどこかで調達しないといけません。それが続くと続けられないですよね…

事業で利益を上げる(上げ続ける)こと、そんな仕組みを作ることは営利、非営利問わずとても大事なのです。

Q2:営利非営利で利益を上げることとは?

詳細:
とはいいましても、営利非営利では違いがあります。それは売上・収入の上げ方です。

営利事業では誰からどのようにお金をとるか
営利事業は大きく言うと、①実際に使う人からとる、②使う方のスポンサー(子供に対する親、ペットに対する飼い主、従業員に対する雇い主)からとる、③使う人に見せる広告主からとるの方法に分かれます。①の使う人からとるのが正直一番売りやすいです。②はお金を払う人に必要だと思っていただく必要がありますので、使う人もお金を払う人両方を見ないといけません。求人サイトは会社側からお金をとるものがほとんどですが、求職者と求人を出す会社側どちらもみています。なお、③広告モデルを目指す方が多いのですが、使う人が一定数みてくれないと売れませんし、お金が入ってこないので、それまでお金が入らない時期が続きます。

非営利事業では誰からどのようにお金をとるか
一方、非営利については①や②は少なく、いただけでもその一部であることが多いです。いただけないので非営利なのです。例えば、医療についても一部は病院やクリニックにお金を払いますが、多くの割合は健康保険から支払われています。そうなると別のところから収入を得ないといけません。

非営利事業については大きく言うと①別の収益事業をして非営利事業に補填する、②寄付を募る、③行政や財団法人などの事業を受託あるいは助成を受けるです。①についてはメディア、カフェなどあると思います。ボランティア団体がされているバザーなども営利とまではないけれど収益事業になるのだとおもいます。②寄付については、まず「自分たちの活動を知ってもらい賛同を得ること」が必要です。直接お伝えしたり、サイトやSNS、プレスリリースでメディアの取材を受けたりする広報的な動きが必要です。広報スキルのある方がかかわっていることも多いでしょう。インターネットの発展でそのようなメディアも増えました。クラウドファンディングは非営利だけではありませんが、活用されるところもあるでしょう。「寄付のしやすさ、モチベーション」も大事です。活動に賛同するもありますが、認定NPO法人など認定をとり、税制優遇のある法人格にする(そのためには要件がある)、自治体によって異なりますが「ふるさと納税」へのチャレンジもあるかもしれません。③は事業をしつつスポンサーを得るということでしょうか。行政が課題解決型に近いことを施策としていれば事業を受託できるかもしれません。自分の理念と一致する財団法人の助成金に応募して助成を得る方法もあります。助成はずっと受け続けることができるというよりも事業の立ち上げへの支援という意味が多いです。

非営利における資金調達は「ファンドレイジング」といわれています。ファンドレイジング協会では講座や資格もあります。営利事業だと営業とマーケティングと広報が混ざったような領域になるのだと思います。

営利事業と非営利事業は法人形態が異なる。NPO法人は営利系も非営利系も優遇
法人には営利法人と非営利法人があり、しっかり分かれています。

営利法人        非営利法人
個人事業主(営利系)  個人・任意団体(非営利系)
株式会社、合同会社   NPO法人(特定非営利活動法人)、一般社団法人など

法人格の違いについては、日本財団さんの営利法人と非営利法人との比較表を見ていただくとわかりやすくまとまっています。

補助金、融資などの小規模事業者・中小企業施策は原則、営利法人のためにあり、行政の部署も営利系と非営利法人系で分かれています。ただ、NPO法人は設立にあたり都道府県がしっかりフォローして指摘も受けますが、設立後は補助金の対象になっており、融資についてもソーシャルビジネスとして一部受けられるようになってきています。一方、NPO法人は非営利系の財団助成金の対象にもなっています。税制優遇のある認定NPO法人化についても要件が明確で、資金調達が有利なのはNPO法人かなと思います。ただ10名の方が必要だったり、大変でもあります。

相談機関については営利系というところでも非営利法人でも受け付けているところが多いのではと思います。全国の都道府県にあり、無料で何度でも相談を受けられるよろず支援拠点では対象としてNPO法人、一般社団法人と書かれています。
ぜひ制度を使って事業を実現いただきたいと思います。

Q3:非営利事業の進め方

回答:
気づかれたと思いますが、非営利のほうが①便益を受ける人と支払う人が異なる、②収益を受ける方法が売上(収入)以外に寄付、受託・助成がある、ということでビジネスモデルが複雑で難しいのです。実際は非営利事業を立ち上げた方や周辺の方の寄付(投資)などで行われているものも多いと聞きます。それで続けられるのであれば、もちろん大丈夫なのですが、続けていけないとなるとどのように資金調達をするかを考えていかないといけません。

ここでがっかりしそうなみなさまに役立つ情報をご紹介します。

1:非営利のメリットは、経営資源を調達しやすいこと
営利事業は、事業に必要な経営資源(ひと、もの、かね、情報)は立ち上げた方や会社自身で調達しないといけません。足りなければ、事業計画を示したうえで採算性も見られたうえで、融資や補助金などで受けないといけません。
非営利事業は、人材はボランティアという方法で協力を得られます。公務員の方など副業は禁止されている方に協力をしていただくこともできます。人以外でも設備やお金も寄付を受け付けられます。情報も非営利法人には公開されたり、価格が優遇されたり無料でできるものも多いです。私自身NPOスタッフ時代多くの方から助けていただきましたし、人のつながりもできました。これは営利ではできないことだとおもいます。

2:ロジックモデル
営利事業の「だれになにをどのように」などのフレームワークは非営利事業にも適用できます。公的支援機関への相談や創業塾などご利用していただくといいと思います。

なお、非営利のビジネスモデルを考えるのに有効なのが「経営デザインシート」「ロジックモデル」です。

経営デザインシート
経営デザインシートとは内閣府が作成している「企業等が、将来に向けて持続的に成長するために、将来の経営の基幹となる価値創造メカニズム(資源を組み合わせて企業理念に適合する価値を創造する一連の仕組み)をデザインして在りたい姿に移行するためのシート」です。以下にイメージを示します。個人的にはビギナーには以下の簡易版がおすすめです。

ロジックモデル
日本財団さんのロジックモデル作成マニュアルによると、ロジックモデルとは、事業や組織が最終的に目指す変化・効果の実現に向けた道筋を体系的に示化したもので、事業の設計図に例えられます。事業が、どのような道筋で目的を達成しようとしているのかの仮説を示したもの、ないし戦略を示したもの、とも言えます。ロジックモデルは一般的に、既に説明したアウトカム、アウトプット、活動、インプットを矢印でつなげたツリー型で表現されます。
難しいのですが、非営利型でちゃんと事業をされたい方はこういう概念があることを知っておかれるといいと思います。

当事務所でも毎月11日開催の「夢を叶える壁打ちラウンジ」(直近は2024/8/11(日)夜21時9/11(水)夜21時ではご相談をお受けしています直接のご相談や該当すれば公的支援制度のご利用もご検討ください。セミナー登壇につきましては、こちらのウェブサイトや当事務所のInstagramで発信しております。みなさまに適した形で想いを叶えるご支援ができればと思います。最後まで長文におつきあいいただき、ありがとうございました。

【当事務所についてその9】断捨離が必要!?

当事務所について、その1(当事務所の名前の由来)その2(中小企業診断士とは)その3(フリーランスとは)その4(藤田有貴子ってどんな人間ベース編)その5(国家資格キャリアコンサルタントとは)その6(カオスの時代にクリエイトしていきます)その7(カオスにちうてどう向かっていくか)その8(アートとサイエンス問題)について書いてまいりました。

8月のお盆までばたばたしている日々が続いています。今回はタスクの断捨離について書いてみます。

Q1:仕事における断捨離とはなんですか?

回答:
私のお部屋は誇るようなきれいさでは決してございません…ですのでその立場で申し上げるのはいささか心苦しいのです。ただ、PCのフォルダとかフォルダ名は番号付きで整理したいタイプです。番号なしで文字だと綺麗に並びませんので、01_とかヘッドに着けるようにしています。これは単なるこだわりですね(;’∀’)

学校時代にはお掃除の時間があったとおもいます。大人や社会人になっても、整理整頓は大事とされています。製造業では各職場において徹底する「整理」、「整頓」、「清掃」、「清潔」、「躾(しつけ)」として5S(ごえす)が定義されています。私が中小企業診断士になった時の診断実習(インターンみたいなもの)の1つは5Sの先生で、5Sの大事さを教わりました。

5Sが必要とされる理由は、「生産性と効率を向上させること」といわれています。『気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ』で著者のリズ・ダベンポートは、平均的なビジネスパーソンは探し物で年間150時間も浪費していると指摘します。https://president.jp/articles/-/33063?page=1 探す時間分本来の仕事に向けられなかったり、間違ったものを探して後工程に影響が出るなど、エラーが起きてしまうことがいえるとおもいます。

また5Sは習慣にしていくことが大事という話もあります。整理整頓しようという心がけがチームとしてうまくいくということにもなるようです。割れ窓理論という、軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで、凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できるとする環境犯罪学上の理論がありますが、それにも通じるのかもしれません。

ですので、仕事における断捨離は仕事の整理として定義したいと思います。

Q2:断捨離するにはどうするの?

詳細:
製造業の5Sについてはお詳しい先生にお任せして、こちらでは見えないサービスであり、報告書やセミナーやコンサルティングなどをする企画系の仕事をイメージしてみます。

断捨離する対象については経営資源と呼ばれるものと仮定し、ヒト=人間関係、モノ=PCなどデバイスの中身、カネ=お金、情報=仕事の種類・タスクにわけていましょうか。

ヒト=人間関係
顧客リストを持っているほうがいいと言われたことがありますし、まめな方は名刺管理ツールを使われたりしていますね。そのあたりは法人営業のプロがお詳しいと思います。
私は自分の中で戦略と基準を定めています。私は顧客リストにあった感じでコンタクトをされてもあまり心響かないので、心に響いたかとか、本当に実現するかのバランスで考えるようにしています。ここは人によって人間●年やっていると蓄積された直感に、個性が出るところでしょうし、それでいいのかなと思っています。

モノ=PCなどデバイスの中身
フォルダはナンバリングする。情報と一元化する。ファイルの保管場所を決める(相手がいる場合そうはいきませんが)などでしょうか。私は忘れるのでスケジューラーに予定を入れ、基本GoogleDOCSにメモして飛ばすようにしています。検索できて便利ですが、できていないフォルダの処理はしなくては…
ここは紙の手帳がいい方もいますので、自分の中で快適な断捨離ができればいいのかなとおもっています。

カネ=お金
使うもの食べるものには「ときめく?ときめかない?」を実践しています。そうするとお金についてや使ったことの満足度が上がります。割り切れないこともありますが、これは実践していきたいです。

情報=仕事の種類・タスク
これも戦略と選択基準になります。仕事がない時期は別の仕事をするなどでずっと詰めてきましたが、今年度からはほぼ本業に近い仕事になっています。小さく見えることが大きなことにつながったりするし、それ自体ではなかなかわかりませんが、他の人でもできることについては優先度を落としたうえで、フラットで考えたうえでときめくかどうかで考えています。

まだまだ途中です…

Q3:どうしても捨てられないもの

回答:
あちこちやってはいけない、本業が大事という考えがあります。いろいろやることで本気度が低いと受け取る方もいるでしょう。

ただ自分のドメインを「未知のカオスに向けた営利非営利の事業者の伴走型支援」と決めたので、一見すると私の仕事はばらばらにみえます。でもそれはつながっていて、他のことにもつながっています。

誰も自分の本当のことはわかりません。自分の中でつながっていればいいと思っています。自分の中で断捨離を続けていければいいのかなと思います。

今日はちょっと短めでしょうか。ちょっと業務が詰まっているので仕事に戻ります。
最後まで長文におつきあいいただき、ありがとうございました。

【当事務所についてその8】ドラマ「ブラックペアン」をみて思ったサイエンスとアート問題

前回、その1(当事務所の名前の由来)その2(中小企業診断士とは)その3(フリーランスとは)その4(藤田有貴子ってどんな人間ベース編)その5(国家資格キャリアコンサルタントとは)その6(カオスの時代にクリエイトしていきます)その7(カオスにちうてどう向かっていくか)ついて書いてまいりました。

今回も引き続きドラマ「ブラックペアン」を見て気づいたことついて書いていきます。

Q1:ブラックペアンとはどんなドラマですか?

回答:
TBS系日曜劇場で2024/7/7(日)21時から放映しているドラマです。正式名称は「ブラックペアンシーズン2」のようです。2018年4月~6月まで、同日曜劇場にてテレビドラマ化された1は見ていませんので、表層的なことはわかりません。なお、原作は『ブラックペアン1988』は2007年に講談社から発売された海堂尊の長編小説で、天才外科医のお話です。wikipedia

Q2:なんで気になったのですか?

詳細:
公式サイトでは「手術ではない、これは芸術だ」と書かれていますが、ブラックペアンは天才心臓外科医が世界で誰もできない難しい手術を芸術的に行い、患者様を治すというストーリーです。私の母も難しい手術を経験したので、その時の先生は神様のように感じます。母の執刀医は人格者でいらっしゃいましたが、主人公の先生はそうではないようです(ドラマだと)。

マーケティングのゼミで「マーケティングはサイエンスかアートか」という議論を学びました。これというページはないのですが、検索エンジンで検索されると記事が出てきます。マーケティング施策というと広告施策がメジャーですが、すごくセンスのいいCMやクリエイティブは売上につながります。これは考えつくされたサイエンスとも違うように思います。ネットでの集客は結構データサイエンスです。

医療における手術というとテクノロジーの塊のように思いますが、関係者のお話を聞いていると手技の様な手の器用さやセンスが問われるというようにも聞きます。

Q3:お仕事はテクノロジーかアートなのか

回答:
私たちのお仕事、コンサルティングや伴走型(伴奏型)支援についてもそうかなとおもいます。行動経済学では、人間には早い思考(ぱぱっと判断)と遅い思考(じっくり考える)があるといわれています。遅い思考でトレーニングをすると早い思考でぱぱっとできるようになります。これは自転車や自動車の運転も、語学もそうでしょうし、熟練の技は修行をして遅い思考が早くなることです。

創業セミナーで「ぱぱっとできることや人にすごいといわれることから事業を考えてみましょう」というお話をします。そこは個々人が生まれ持つセンスなのだとおもいます。スポーツや音楽などルールがあるものですごい人はいますが、私たちにもきっと何かの定義では優れていることがあるような気がします。ブラックペアンであれば、心臓縫合技術がものすごい得意ということもあるかもしれません。

この話で思い出すのは「にぎりびと」という方のことです。(東洋経済オンラインの記事)その方が炊飯器で炊き立てのご飯でおにぎりを握ると、みんながそのおいしさに感動するそうです。お呼びがかかり、国内や海外にもいかれることもあるとか。この方がおにぎりやさんを出していたら、もちろんおいしかったでしょうけど、唯一無二の存在になったでしょうか?定食屋さんだったらおにぎり以外にも様々な要素がありますので、ここまでの魅力は際立ちにくかった、知られるのに時間がかかったかもしれません。なので、これからの世の中は得意なセンスを入れた能力とどう切り出すかが大事なのかなのではと思います。

お互いみつけてみませんか?

なお、2024/7/11(木)21時、夢を叶える壁打ちラウンジ空いてますよ♪(アピール)今週は割と忙しく、いらっしゃらなければそれはそれと思っていますが、気になる方いらしてください。

最後まで長文におつきあいいただき、ありがとうございました。

【VUCA/VANI時代の新しいキャリアを思うその2】社会人初期に知りたかったこと

キャリアコンサルタントしてご相談を受けることもあります。比較的少ないであろう「転職7回でフリーランスになったキャリア」について新シリーズとして、書いていこうと思います。学生と新卒での就職についてはその1で記載しました。

このシリーズは行きつ戻りつしそうですが、「ロールモデルは、自分で切り取りしてあわせてカスタマイズしてつくりあげるもの」をテーマに、その2について書いてみます。まとまりないのですが何か伝わってくださると嬉しいです。

Q1:社会人初期はどんな感じでしたか

回答:

その1で大学での新卒、大学院での新卒について書きました。その後、何度か数年での転職が続き、大変な思いもすることになります。職種も内容も環境も変わり、いつも一生懸命でした。結果はともあれ、一生懸命だったことだけは誓います!!フリーランスになっても一生懸命なのですが、経験したサンプル数が増えると予測が立てやすいことは事実で役立っています。

「しんどい思いをしよう」を推奨するわけではありません。しんどい思いが過ぎると心身を壊します。ただ、行動半径や感度は若いうちに広げるほうが楽というのは確かです。ただ年齢を重ねて無理ではありません。ハードな仕事をしなくても日々の取り組みや、仕事がいの活動、家庭や介護などのことでも養われると思えるからです。

また、不条理なことには怒ること、改善することも大事です。それによって、身に着けたこともたくさんありました。全部は無理でも何かについて一生懸命する、それは別に情熱的にならずに冷静でいるとか、情熱的な誰かをしょうがないわねえと支えるのでもいいのですが、主体的に何かにどっぷりつかるというほうがぴんとくるのかもしれないです。

Q2:どんな仕事と家庭の両立を経験しましたか

回答:
私は結婚も子育ても、同居介護も経験していません。ご家庭のことを両立されている方は嬉しさもあり、大変な思いをされていることもあるとおもいます。私は、早くに母を亡くしたこと、父の介護の時にトラブルを経験しました。

母の時はまだ若くて、転職したばかりで未経験の慣れないどちらかという得意ではない仕事を担当していましたが、本当に仕事ができなかったです。朝が頑張ってもまず起きられない、仕事が進まない…それからできているということは言い切れませんが、あの時は本当にどうしていいかわからず、できなかった。社内でも完全に相談できる人は少なかったです。その時に朝礼で無言で横に立ち続けた女性の先輩、たまにランチをご一緒してくれた先輩のことは忘れません。朝は自信が持てず、数年間モーニングコールサービスと10年ほど枕が震える大音量の目覚まし時計(こんな感じ)を愛用していました。

一方、父のことは当時は事例がなく、解決策はわからないものでした。姉妹でいろいろ考え、様々な方にご相談をして、進めました。よい方がみつかり、連携の上解決できました。神様はいると思いました。

Q3:職場の環境が難しい場合どうするか?

回答:
私もありました。話が分かりそうな先輩や同僚(悪口だけで終えない人)、状況によってはカウンセラーさんや産業医さんにしていました。職場以外に学生時代の友人はもちろん年齢層や分野などを広く話せる人や居場所を作っておくと、いい解決策をいただけたりします。

いえることは大人になってもお友達や大事な人はできます。今も自分の領域などでコミュニティがあると参加したりしています。

毎月11日開催「夢を叶える壁打ちラウンジ」がその場になってくれると嬉しいです。参加者に目的を聞かれますが、ここは普段の場以外にこういう場を作ることで視野を広げたいと思ってしています。フリーランスになって最初は無償でご相談に乗っていたのですが、それが増えるとどうしてもしんどくて、公的支援の形かこちらかにさせていただいています。

いかがでしょうか。このシリーズもまた書いてまいります。どこかお役に立てますと嬉しいです。

【気になる言葉その4】「ナラティブ(narrative)」について

世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていくシリーズ。第1弾「BANI(バニ)」はいかがでしょうか。第2弾は「エシカル(ethical)」です。第3弾の「カオス(chaos)」をに続き、今回は「ナラティブ(narrative)」について書きます。

Q1:「ナラティブ」ってなんですか?

回答:
ナラティブ(narative)とはコトバンクによると「物語。朗読による物語文学。叙述すること。話術。語り口」とあります。

ただ物語にはストーリー(story)という意味もあり、混乱をしてしまいますね。違いは、①語り手がいるか(ナラティブにはいる、ストーリーは客観的なナレーターである)②終わりがあるか(ナラティブにはない、ストーリーにはある)とのことです。「映画『ネバーエンディングストーリー』は終わりがないならナラティブではないか?」と思ってしまったのですが、その思いはいったん胸にしまっておきましょう( ;∀;)

Q2:「ナラティブ」が注目されている理由は?

回答:
文学評論の世界から生まれたナラティブ。そしてナラティブは1990年代に臨床心理学の領域から生まれた、相談相手や患者などを支援する際に、相手の語るナラティブを通して解決法を見出していくナラティブ・アプローチとして注目されることになりました。ナラティブ・アプローチの背景には、人々の行動や社会の構造は、その社会が共有するルールや信念によって形成され、それによって意味付けされるという理論「社会構成主義」があります。

例えば「雨が降った」という出来事があったとします。遠足の日で何度も順延し、晴れて遠足を楽しみにしていた方にとっては悲劇でしかありませんね…一方、ずっと雨が降らず乾燥注意報が出ていて畑が干上がりそうで困っていた農家さんには恵みの雨と同じ出来事でも意味づけはそれぞれ変わります。

VUCA・BANIという先が見えない正解がない時代の中、起きたことをどう読み解くかというのが重要な意味を持っていきます。エフェクチュエーションでいうところの、傷んだレモンを絞ってレモネードにして出荷したら大人気となった「レモネードの原則」の精神です!そんなナラティヴが共感とともにSNSで拡散され、多くの人々の行動に影響することもあります。

SNSの投稿は語り手がいて、終わりがないものが多いですね。推しとなる対象であるアーティストさん、スポーツ選手、俳優さん、文化人の方…その人が語るから、その方が活躍し続けるからこそ心に響くものになりますよね。

Q3:「ナラティブ」はビジネスでどのように活用できるの?

回答:
ナラティブですが、ビジネスでは事業コンセプトを明確化、マーケティングや広報にも活用できます。ナラティブの作成方法については、7/24(水)のオンラインセミナーでお聞きください。

いかがでしょうか。今後も新しい言葉を取り入れていきます。お役に立てますと嬉しいです。

【当事務所についてその7】カオスについてどう向かっていくか

前回、その1(当事務所の名前の由来)その2(中小企業診断士とは)その3(フリーランスとは)その4(藤田有貴子ってどんな人間ベース編)その5(国家資格キャリアコンサルタントとは)その6(カオスの時代にクリエイトしていきます)について書いてまいりました。

前回のブログで以下のように書かせていただいているのですが、経験外のこともあります。今回も引き続き「カオスについてどう向かっていくか」について書いていきます。

(その5)Q3:私は、どうすればいいですか?

(前略)その1つとして、既に多くの方が取り上げ、注目されている「エフェクチュエーション」の行動原則を参考にしています。「自分の手の中にあるものから、できる範囲のお金と時間で(犠牲にしない)、いろいろな人と一緒に手を組んで、起きたことを喜びチャンスに変え、不透明でも行動して進んでいく」というものです。ググっていただくと記事が出てくると思いますが、このブログで取り上げたいところです。

Q1:カオスの時代に最初に何をするんでしょうか

回答:
「自分で調べてみる」ことです。すでになさっていると、がっかりするかもしれませんね…
素材を集める感じです。具体的には検索エンジンで思いつく言葉で検索する、生成AI(ChatGPTやcoーPilotなど)に訪ねてみる、専門メディアやその系統の本や雑誌を買う、詳しい人に聞いてみるなどです。

MI理論というものがあって

大事なことは1つだけではなく「複数のルートで探す」ことです。自分が確かにそうかもしれないと感じられるものを新しいものであれば、3つ以上は探したほうがいいと思います。シンクタンク時代に新しい概念でリサーチをする機会があったのですが、新しい概念というのは大体複数の言葉がありました。ひとつの概念ということで語れることもできますが、多様に合った方がカオスを立体的にとらえることができます。

誰か詳しそうな人に聞くとわかりやすく説明してくれて「そうだった!それです!」ということもあるのですが、「あの手続きはどこでするんですか?」のような明確な答えがある内容であるならそれでいいのかもしれません。ただ「私はどんなお仕事に向いているでしょうか」「私のサービスについて、インスタグラムをどうやってするのでしょうか」答えのないものであれば鵜呑みにせず、そこはぐっと我慢して別の選択肢もあたっていただきたいです。

Q2:答えが出れば苦労しませんが…

詳細:
いい視点です。それだから「カオス(混沌)」なんです!
そういう時に「私のサービスについて、インスタグラムをどうやってするのでしょうか」というご相談を例にお伝えしましょう。

方法1:譲れないもの(固定するもの)を決める
「私のサービスについて、インスタグラムをどうやってするのでしょうか」ですが、「私のサービス」がありそうですね。また「インスタグラム」とあるのでこの方は私のサービスを多くの人に知ってほしいのか、受けてほしいのか、あるいは私を知ってほしいのか・・・

まず、私のサービスを伝えたいのだろうなという内容と推測してみます。よって、やり方はインスタグラムではなくてもよいはずです。こういう時よく聞いてみると「インスタグラムがいいと教わりました」とあるのですが、「私のサービスを伝えたい」というところまで立ち戻るとカオスが少しすっきりします。

ただ、よくよく聞いてみると「ウェブマーケティングの学校でWEBマーケターになりたくて、インスタグラムについて技術を高めたい」という場合もあります。そのような場合は私のサービスでなくてもよく、ご友人のサービスでも架空のサービスでもよいはずで、「インスタグラムを実践して習得したい」に立ち戻るとカオスが少しすっきりします。

簡単にわかるようなものはカオスではありません。ビジネスの場では「わかりやすくいうことが善だ」と教わることもありました。ビジネスのある部分ではわかりやすくすることもとても大事ですが、わかりやすくすると、カオスの大事なところが抜け落ちてしまう。例えば、カオスがフルーツなら皮のそばの栄養のある部分や種の周りのおいしいところが食べられないということもあるからです。

スポーツ選手やアーティストの方のコメントは不器用で意味としてわかりやすくないこともあります。それでも心をとらえるのはなぜでしょう。逆にわかりやすすぎると真似をされやすくなります。

カオスについては「自分の今だけで解決できっこない」とあきらめています。「文字や図にしておいてしばらく時間を置いてみる」という自分の未来を味方にする方法、「話せそうな人に聞いてみる(壁打ち)」という人の力を借りる、「生成AIに聞いてみる」というテクノロジーの力を借りる(状況によりますが)が効果があります。あるいは別のことをしていた時「あ、あのやり方もある!」と降ってくることもあります。新しい構想系の仕事は、着手できる時間を長めにとって小時間でも自分と対話をしながらつくるようにしています。

方法2:譲れないものを広げてみる

譲れないものがわかったら、延ばしたい方に広げます。「私のサービスを伝えたい」であれば、以下のような方法があるようにおもいます。

1)5W1Hで当てはめる
WHOは私、WHATは私のサービス、HOWは伝えるには?になりますでしょうか。そうするとWHOM(伝える先)は?WHEN(どのタイミング)は?WHERE(どこで)は?と考えます。フレームワークを探そうとするよりもしっくりくるフレームワークを探すのがいいとおもいます。

2)文字で書く、喋る
私のサービスは〇〇だからこういう人にいいのかなとか考えてみるとかです。私はDOCSで入れておきます。これらを定期的に眺めるといいです。ノートのとり方みたいです。オンラインも紙もいらっしゃるし、ご自分にしっくりくる方法が一番いいと思います!

書くよりしゃべるのが得意な方はUDトークでしゃべって文字にしてもらうのがおすすめです。生成AIアプリで対話して練り上げるのもおすすめです。インプットは好きな方法でいいですが、文字データに転換することで磨きやすくなるからです。

なお、アイデア出しの手法については東大IPCのサイトにまとまっていましたのでご活用ください。

3)たくさんの人に聞いてみる
行動力のある方にお勧めで、同じことを色々な方に聞いてみるとみんなこういっていたという傾向が見えてきたということもあります。自分なりの発見をメモにしておくといいとおもいます。人は忘れてしまいますので・・・私はスケジュールのところに書いたり、DOCSのリンクを張っています。そうすると思い出せるからです。

Q3:いろいろあるようで悩みます…

回答:
そうですよね。そういう時は近しいことに関心のあるお仲間と話すのも大事かとおもいます。ご家族や同僚、友人知人の方にいれば一番いいですが、経験上、薄いつながりの方でその関心が同じという方がしっくりくることがありました。オンラインコミュニティやリアルの交流会、学びの場などいろいろあります。

留意点は「自分の考えは受け入れられるか(自分に合うか、開放的か)」「費用は適正か(どんなに効果があるといっても自分が持っているお金や収入に影響を与える金額の場合は投資対効果やリターンの確実性も考え、注意して考えるほうがいいと思います)になるかと思います。そちらについてはQ1のリサーチで明確にしておくことが大事な気がします。自分が完全にわからないことを他人にお金や人間関係を依存して考えるのはリスクが生じます。創業や小規模事業者や中小企業の経営については行政などで無償や定額のサービスが充実しているのでご相談してみるとよいと思います。専門家は相性はありますが行政等に守られているのでリスクは軽減できると思います。

終わりが、カオスになってしまいました。最後まで長文におつきあいいただき、ありがとうございました。

【気になる言葉その3】「カオス」について

世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていくシリーズ。第1弾「BANI(バニ)」はいかがでしょうか。第2弾は「エシカル(ethical)」です。第3弾の今回は「カオスの時代にクリエイトしていきます」とかぶりますが、「カオス」を続けていきます。

Q1:「カオス(chaos)」ってなんですか?

回答:
「カオスの時代にクリエイトしていきます」で記載しましたが、Wikipediaによると、カオスとは、混沌 – 区別が立たず物事が入り混じっている状態。もしくは、物事が無秩序で、まとまっていない状態を指します。

Q2:ビジネスにおける「カオス」とは?

回答:
カオスというとおどろおどろしいことを想像する方がいるかもしれません。そこで、カオスを使った言葉で身近なものとして認識されやすい「カオスマップ」をご紹介します。

▼カオスマップとは
Web担によると、「企業やサービスや製品などについて、カテゴリーや関係性でまとめて図にしたもの。具体的には、ロゴマークを一面に配置し、カテゴリーごとに区分することで地図のようにしたものが多い。そのため「業界地図」と呼ばれることもある」とあります。業界やある領域の商品・サービスやプレーヤーを明らかにするものといえるのではとおもいます。

カオスとはビジネスにおいては、決しておどろおどろしいものではなく、「整理されていない、わからないもの」という位置づけで考えていけばいいのかなとおもっています。イメージはこうですね。

断捨離が大事、製造業では5S(各職場において徹底するべき5つの項目、「整理」、「整頓」、「清掃」、「清潔」、「躾(しつけ)」によって定義)もありますが、混乱=解消すべきものという面はあります。

ただし、それだけではないのではないかと…一見散らかったまとまっていない事象をまとめていくと、そこで新しいものを見つけられるかもしれない。家を片付けて昔の写真で何か思い出したり、インスピレーションがわくこともある。

私はコーチングを習ったことがあるのですが、「答えは自分の中にある」という思想があるようですが、混乱の中で答えを見つける東野もあると思います。

これを頭のなかでするのが頭の中にあるカオス、雑念や邪念を整理する「瞑想」ではないでしょうか。現代人の私たちは毎日3万件も決断をしていて決断疲れという現象があるとも言われていますね。また人工知能AIには膨大なデータがインプットされ、それをもとに回答をしています。AIにインプットするデータが整理されたものだけだったら、答える幅は狭くなりますね。

カオスには可能性を広げる意味もあると思うのです。現在のようなVUCA、BANIでいうところの答えの見えない時代には特に必要で、楽しく付き合っていく必要があります。

Q3:「カオスを楽しむ」には?

回答:
私も模索中ですが、いくつかシェアをさせていただきたいと思います。

①カオスで何ができるか妄想で広げてみる
カオスが片づけられていない部屋なら「お宝がないかな~」と探してみるイメージです。鑑定する番組で意外なお値段がついてびっくりをすることも多いと思います。ただ番組にいる日本の鑑定士はその商品を売買するという1つの基準であり、いろいろ広げられます。

・海外の国だとどうなるか?
・宇宙人がこの状況を見たらどうか?
・お宝の提供者軸(その人の育った場所、関連することなど)
・ストーリーを創ったらどうなるか。どんな登場人物が出てくる?
・どんな感情が沸き起こるか

以上は一例であり、人によって違うはずです。先日、創業塾の講座で1人3ワードを出していただいたところ、名刺が続く方、数字が出てくる方、五感に関連する方、こうありたいが続く方、名言が出る方、全然切り口が違いました。それが個性でカオスをどう整理するかのものさしなんです。

事業を作るとき、プラスの意味で強みという言葉を使いますが、強みは弱みでもあり、あるのはただ固有の個性であり、ユニークネスではないかとおもいます。ご自分のユニークネスでカオスを見てみると楽しめると思います。

数字を入れてみよう
概算という言葉があります。ざっくりそうならいいよね、というところです。1なのか2なのかは大事かもしれないけど、1000万円と1001万円は大きな違いは少ないような気がします。

カオスを何グループにわけられそうか?全然分けられずものによって違うか?
割合でみるとどうか。色で見ると白が〇%?茶色が〇%とかなど
2ケースあれば、比較してもいいかもしれません。

③なんと近いか?
私たちは普段の生活、メディア、本、家族や友人、仕事、趣味などを通じ、リアルもファンタジーもたくさんの情報に触れています。カオスはカオスですが何かに例えたり、紐づけられることもできます。それに個人の人生やセンスが反映され、それをシェアすると気づきが出てくると思います。

ただ見る視点を増やすには私たちがいかに多くの経験をし、情報に触れる必要があります。カオスを楽しむには多くのことに触れることが一番ということになります。私もささやかながらこのブログを通じ伝えていきたいです。

いかがでしょうか。今後も新しい言葉を取り入れていきます。お役に立てますと嬉しいです。

【VUCA/VANI時代の新しいキャリアを思うその1】学生時代に知りたかったこと

キャリアコンサルタントしてご相談を受けることもあります。比較的少ないであろう「転職7回でフリーランスになったキャリア」について新シリーズとして、書いていこうと思います。

そもそも、新卒は学部卒業後と大学院終了後に2回経験したのも珍しいかもしれません。

Q1:大学生時代はどのような就職活動をしましたか?

回答:

大学時代はブームに乗ってよくわからないままの就職活動でした。当時はネットではなくエントリーははがきと電話で、母にも協力してもらいました( ;∀;)私のゼミはOBOGが多く、就職はいいと言われていましたが、私の大学学部を卒業した1996年は、「子供の数は最大だけど景気が良くなく採用数が少ない」という氷河期最盛期。いまは少子化トレンドで就職難というのはないかもしれませんが、どこか参考になるかもしれないと書き進めますね。

私の大学時代には大学内にも就職課はあったもののキャリアカウンセラーとの面談制度はありませんでした。ご縁のあったキャリアコンサルタントの方の自己分析やエントリーシート、面接対策をしようというセミナーや相談会は、役に立ちました。また、同級生の中には特定業界向けの就職塾に通っていたり、高校時代の同級生からお電話がきて、数十万円の合宿式の自己分析セミナーに通わないかと誘われたこともありました(行きませんでしたが…)

ただ、活動をしてずっともやもやしていました。それはロールモデルやキャリアの選択肢の情報が少なく、イメージがつかなかった、フォーマットが見えなかったのです。当時のキャリアイメージは、プロとしてバリバリ活躍されているか、数年間勤務をして結婚出産でやめるとかしかなくて、自分でも「会社に勤めて、ある程度働いて、結婚出産などのタイミングでやめるのかあ」「一生その会社で務めるのかなあ」というぼんやりしたイメージしかありませんでした。

また、何名かOG訪問の機会がありました。どの方も会社を代表する「人間としてちゃんとして仕事できそう」な尊敬できる方でしたが、どこか不器用な自分とは違うような気がしました。私もどう対応していいかわからず、そもそも礼儀と気合が足りなかったと思います。向こうもそう思われたのでしょう、お会いすると連絡がなかったりしました…もっとも印象的だったのは、ある金融機関のOGの方。「趣味はモトクロスで体を鍛えること」で21時過ぎのOG訪問終了後、職場に戻られるそうでした(今はそんなことはないでしょうが)。そんなタフな人じゃないと総合職は無理なんだと思いました。
ゼミの同級生はある業界に行きたくて、その業界のOBに40名以上お会いされたそうです。その仕事がしたくて人に会い続ける原動力は何だろうとぴんときませんでした。

自分にはいろいろな面があってあう仕事なんてわからないと思っていて、運命のようにぴんときて導かれると思っていました。それでも数十社エントリーをして、ありがたいことに、複数内定をいただきましたが、働くイメージがぴんとこないままでした。(申し訳ないです)
年を越して就職する年の2月。新聞広告でマーケティングリサーチの会社の募集を知りました。ゼミの大学院に通っている先輩に相談したら、「それはいい。先生の推薦状をもらっていけましょう」と助言をいただき、家族もいいんじゃないと、そんな流れで面談とテストを経てするっと内定をいただきました。

そもそもマーケティングリサーチという業界があることもよく知りませんでした。コンサルティング会社やシンクタンクに近い業界になりますが、当時はこの系統への就職はメジャーではありませんでした。同期が4人ですが、1名は大学院生だった方はこの業界でとお考えのようでしたが、残りの学部生は私と同じような感じだったようです。

マーケティングリサーチを含めた広いコンサルティング業界は大手企業が少ないです。今は大手でも多く採用していますし、中堅企業も今の学生さんならネットで検索したり、社会人マッチングサイトで探されるのでしょうが、そんなこともなかったので、知る人ぞ知る業界だったと思います。

Q2:実際に就職してみてどうでしたか?

回答:
偶然で見つけたマーケティングリサーチの会社でしたが、仕事内容、働く人や上司、求められていることは自分に近いと感じました。何かを作り上げることも、仮説検証もアンケート設計も好きでした。グループ会社同期も計10名ほどで研修を受けましたが、とても気が合いました。大手企業のいわゆるクリエイティブなお仕事もでき、大変やりがいはある仕事でした。
その後、変化はありましたが、今もその時の領域に近いお仕事をしていますし、経験が専門になっていく職種といえるのでラッキーだったとも言えます。

ただ、仕事ではその分高い成長スピードを求められました。私生活を犠牲にして仕事の経験を積みなさいという社風でした。方コンサルティング領域の仕事については、一定の時期はがむちゃらにガッツで経験を積んである水準に到達するという点についてはうなづけることもありますけども。(根性論が嫌いなひと、すみません。でもそれが仕事のすべてじゃないと思います)

当時私は神奈川県の東京から遠いほうの祖母の家に住んでいて片道2時間かけて通っていました。1年後会社が移転して、片道2時間30分に伸びました。残業続きで多くの日が22時に退社。電車にはよく寝過ごしました。最も長かったのは東京駅で降りるのを木更津駅までいったことです!眠かったんですよね…

「遠い」という話になると、先輩は「一人暮らしをすれば?」と言われていました。給料水準は悪くなかったのですが、といっても一人暮らしの家賃が出せるほどの高給ではなく、祖母と暮らしたかったし、家賃手当はでないのもあり、そのまま続けていました。

そんな時、顧客との打ち合わせ中に突然、耳が聞こえなくなりました…診察を受けたら、お医者さんに突発性難聴だといわれました。上司に報告した時に最初に言ったのがなんのねぎらいの言葉がなく、ひとことめが「それはあなたが一人暮らしをしないから」と。
その方は私よりもはるか苦労をなさって来たのでしょうし、犠牲にしない私が甘いという思いで、心を鬼にしたのかもしれません。でも、家賃手当の制度もないのに仕事をたくさんしてプライベートを犠牲にさせるのは、やっぱり違うと思ったんです。しかし、以降私は「大事にするものは大事にしたうえでの、キャリアで仕事ではないか。無理に犠牲するのはおかしいのではないか」と創業支援やコンサルティングをさせていただくうえでも強い思いをもって望んでいます。

その会社を就職して1年半で退職になりました。第二新卒という存在もなく、悩んだ末、友人の紹介でコンサルタントの先生のアシスタントをしながら、1か月半の勉強でなんとか社会人大学院に入学しました。

Q3:大学院での就職はいかがでしたか?

大学院入学の途中から、ブログにお問い合わせをいただいた別のコンサルタントの先生のアシスタントを始めましたが、就職は決めないといけません。

2回目の大学院生としての就職もまだ氷河期でした。大学院の就職の選択肢は大学よりも少ないのです。今はもっと多いのでしょうか。

メーリングリストでお声がけのあったITスタートアップ企業の機会や、お声をかけていただいたある先進的企業さんのインターシップで撃沈したり、いろいろありつつ、秋に知人のご紹介で導かれるようにあるシンクタンクに入社することになりました。事前にちょっと仕事を手伝うようなインターンシップのようなこともありました。

シンクタンクでは行政の実証実験などのコンサルティングや事業のNPO法人化及び運営の経験をしました。家族介護で退職をすることになるのですが、思い入れの深い会社です。大手企業のグループ企業だたっため、数か月研修をさせていただいたのもよい経験でした。

以降はサービス関係の会社の事業企画、調査分析マーケティング、新規事業、プロジェクトマネジメントなどをしてフリーランスになりました。

いろいろ働いてみてわかったことは「ロールモデルは、自分で切り取りしてあわせてカスタマイズしてつくりあげるもの」ということです。いろいろな動いて、ぶつかって、ただ目の前の仕事をして進んできました。ふわふわしていたのも年齢とともに固まってきた感じですかね…正直あわなかった会社もあるし、転職エージェントには転職暦を見て、ひどいキャリアと暴言を吐かれることもありました。ただ、目の前に一生懸命やってみると、一貫性があると認めてくれる人がいて、あいだあいだで助けてくれる方との素敵な出会いもありここまできました。

今でもひとつのところに勤められる方は素敵なことだし、すごいと尊敬しています。ただ、ありがたいことに多様なキャリアも認められる時代になってきて、このキャリアに追い風が吹いていると勝手に思っています(笑)。フリーランスにはプラスになります。お仕事柄、創業希望の方に出会いますが、ロールモデルはいらなくて自分で切り開くものという方が多く、勇気づけられています。

Q4:メッセージはありますか?

回答:
「ロールモデルは、自分で切り取りしてあわせてカスタマイズしてつくりあげるもの」。キャリアはひとそれぞれで、自分に決めていくものと感じています。

キャリアコンサルティングの世界では、自己理解(自分をよく知る)、仕事理解(どんな仕事があるか知る)、キャリアプラン(どんなキャリアを歩みたいか)、リソース活用(周囲の人や情報を活用する)が軸になるといわれています。自己理解が就職時にあった自己分析ですが、私は自己を分析するだけではキャリアは見つからないと思っています。私の場合仕事の情報が足りなかったのですが、マーケティングリサーチという世界を知ることができてよかったです。リソース活用は今の時代はキャリアセンターやキャリアコンサルタントとの面談、OBOGとのつながりを持てるプログラムもあるところもあります。ネットでの情報、セミナー、MATCHERやバーチャルランチクラブなどのネットで話せるマッチングのサービスもあります。学生コミュニティも多くて羨ましいです。インターンも多いのでいろいろ経験できますものね。

学校にいるとキャリアセンターがあります。転職になれるとエージェントさんやリファラル(知人紹介)で自然に転職できるようになるし、独立・創業については公的サポートが充実しています。第2新卒ゾーンの時は自分で探していくことになりますが、公的サポートが充実してきてハローワークやキャリア形成リスキリング事業などでキャリアカウンセラーのキャリア相談を受けて見られるといいと思います。私でよければキャリアカウンセリングはできますけど、毎月11日の壁打ちラウンジなどのイベント以外は基本有料になってしまいますのでご了承ください。

最後に1つあるとすると、「〇〇ナビにエントリーする」というメインのやり方は競争率が高く、正統派にはかないません(数を増やすという確率論で行く方法もありますけど)。一方、自分はそうでしたが、小道や回り道もみたり、複数のルートを併用いて進めるのもおすすめです。リサーチの世界でも「3つ以上のエビデンスに当たれ」といいますが、複数ルートに当たるから真実が見えてくる気がします。

メインルートの〇〇ナビでは書類審査はある客観的な基準をもって選抜されているけど、ある方のご紹介などですっと入れることもあります。「コネはよくない」という意見は、等しい基準で能力の指標をみるべき資格試験はあっては困るかもしれませんが、実社会ではコネクションの力は大きいと思います。採用する側としても仕事は遂行能力だけではなく、人柄や何かあった時にも裏切らないというような信頼もとても大事です。コネといっても生まれついた血縁ではなくて自分でつくっていけるものと思います。「コネを自分で作る」というと何人断られても進んだみたいなパワーの塊のような方を想像するかもしれませんけど、そうではなくても問題ないないかと。チャンスが起きる数=接触回数(面積)×ヒット率で、接触回数は行動を増やしたり、反応してちょっとあげてみて、自分ならではのもので自分に合いそうなところでヒット率を上げていけば、チャンスが起きる数も少しだけ増える気がするのです。

いかがでしょうか。このシリーズもまた書いてまいります。どこかお役に立てますと嬉しいです。