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【気になる言葉その1】VUCAの進化系”BANI”とは

新シリーズとして、世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていこうと思っています。

栄えある第一弾は「BANI(バニ)」です。私は思わず、パニーニを思い出しましたが、パニ(PANI)ではなくバ二(BANI)のようでございます。

Q1:BANIってなんですか?

回答:
よく聞いてくださいました!まず、VUCA(ブーカ)という言葉を耳にしたことがある方はいらっしゃるかもしれません。ビジネスなどにおいて現代の状況を示す言葉として使われています。

▼VUCAとは
Wikipediaによると、「VUCA(ブカ、ブーカ)はビジネス用語。volatility(変動性)、uncertainty(不確実性)、complexity(複雑性)、ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べたアクロニム。1990年代後半にアメリカ合衆国で軍事用語として発生したが、2010年代になってビジネスの業界でも使われるようになった。「今はVUCAの世界になった」というような文脈で使われることも多い。」と書かれれています。

では、BANIとは。残念ながら、Wikipediaはまだありませんでした。ネットを調べておりましたら、塚本牧生氏のnote記事によると、BANIのその前にTUNAもあったようです。ツナとは覚えやすいですね。出典も書かれているので、ぜひご覧ください。

▼BANIとは
カリフォルニア大学教授で未来研究所のメンバーであるJamais Caisco氏がコロナでVUCAの限界から提唱された理論。同じく4つの頭文字をとったものです。

Brittle(脆弱性)
→もろくて弱いこと。悪いほうでいうと、災害やコロナやネットウイルス、スキャンダルや風評被害のような今までは着実にあると思っていたものが一瞬で崩れるということ。いい意味でいうと、はかなくいとおしいもの。

Anxious(不安)
NHKの2023/11のWEB特集(リンクあり)では物価高騰、災害、政情不安を背景に不安症が増えていると取り上げられています。
一方、不安は人間に古来から備わった自分を危険から守るという意味もあります。ストレスは悪いことだけではないといいますが、不安があるから解消した時の嬉しさが増す、成長できるということもあります。

Non-linear(非線形性
→非線形性は、線形性(視覚的にグラフで表すと原点を通る直線や平面となる)の反対語。インプット(努力や経験)に見合ったアウトプット(効果)が出ないということです。努力が報われないという悲しいこともあるが、棚ぼたラッキーもあるともいえます。

Incomprehensible(理解不能性や非不可解さ
→今までの理論では当てはまらず、解明できない。ただAIやビッグデータや他分野の視点で解明できれば、そこに価値がわかれば、ビジネスでいえばビッグチャンスとなります。

そんな意味のようです。。

Q2:VUCAとBANIはどう違いますか?

回答:
違う方が違う発想で見ているので当然違いますが、私なりにこう感じています。

VUCAは状態であり、BANIは感情や解釈も含まれており、よりカオスに近い

ロジカルシンキングにはMECEという「もれなくダブりなく」という言葉があります。
VUCAはすべて状態を示しており、MECEに近いです。(曖昧と複雑は多少かぶるだろうとはおもいつつ)
BANIは状態以外にも感情(不安)も理解不能さ(人間の解釈)まであり、全然MECEではありません。ただ、「MECEに縛られていてはだめですよ」というメッセージの気もするのです。

Q3:BANI時代にどうしたらいいですか?

回答:
自分なりに考えてみました。

Brittle,(脆弱性)
悪い面については、予防としてBCPという危機管理対応をする面と、実際に何かあったときに対応は柔軟にしてホットラインを複数確保しておくのがよいと感じています。前者のBCPは事業者であれば事業継続力強化計画という計画をたてる制度がありますし、リスクを洗い出すだけでも違うはずです。後者は日々気にして大事に人間関係を作っておくことかなと思います。
良い面は、はかなさは四季が豊かな日本の繊細な日本人ができる、まさにお家芸だとおもっています。プロダクト、アクティビティ、伝統工芸やアート、アニメ、コンテンツ…はかなさをいかに価値にするかという視点もあるように思います。

Anxious(不安)
→ロジカルに言えば、あるかもしれないことを悲観するより、予防して、データとしてとらえていくのがよいのでしょう。ただ、人間だもの、強くないし、不安は個人による差も大きいし、不安が蓄積すると膨大に増えて扱えなくなります。自分に合っていて無理なくできる方法をなんでもいいから作りだめするとか、アプリで呼びかけてもらうとか、プロの力を借りるというところになるのではないでしょうか。創業やキャリアの不安であれば公的機関での窓口は結構充実しています。
→不安を持つ人が増えれば、不安解消をするためにお金を投じる機会が増えるので、ビジネスチャンスにもなります。不安を持っている人にどうやって伝えるかになりますね。多くの人が不安を持つ市場はレッドオーシャン(競争が激しい)になるので、その中で自分なりに差別化して、どこのポジションをとるかでしょうか。

Non-linear(非線形性)
→予測が立たないので、まずいろいろ仮説を立て、いえ直感でも種は蒔いておくのが必要と感じています。意外なところから芽が出ることはよくあるけれど、種を撒かないと芽が出ることはありません。ただ経験上すぐ出るわけではないので全力でするというよりも肩の力を脱いでできることをするという感じでしょうか。
→ただ、努力が無駄で線形性は0のはずはなくて、インプットや経験の部分は大事と思います。

Incomprehensible(理解不能性や非不可解さ)
→理解不能。自分が着想したアイデアを話したとき、みんなわからないといいました。そういうものだと思っています。当時は自分が悪いと思っていたけど、ほかの人も新しいものの話を聞いてすぐわからないし、それは仕方がないことで、だからこそイノベーションだとおもうのですよね。
探偵さんが証拠品をみつけたようにピースとして集めて解釈してみると見えてくるものがあるように感じます。山口周さんのnoteの記事でも「見る力」が大事ということですが、訓練もある気がしています。ピースは1より2、3の方がより明確になりますし、早くからデータをとっておく方が有利なので始められるところから始めるのがいいと感じています。

いかがでしょうか。VUCAもBANIもそうですが、このような言葉はあくまでも考えるきっかけで、この言葉で自分のことを振り返れるところは振り返ってみるという使い方がいいように感じています。知っていて当たり前でしょマウントは好きじゃないです…

今後も定期的にシリーズにしていきます。お役に立てますと嬉しいです。

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