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不定期に代表の想いをつづってまいります。

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【新しいキャリアを思うその1】学生時代に知りたかったこと

キャリアコンサルタントしてご相談を受けることもあります。比較的少ないであろう「転職7回でフリーランスになったキャリア」について新シリーズとして、書いていこうと思います。

そもそも、新卒は学部卒業後と大学院終了後に2回経験したのも珍しいかもしれません。

Q1:大学生時代はどのような就職活動をしましたか?

回答:

大学時代はブームに乗ってよくわからないままの就職活動でした。当時はネットではなくエントリーははがきと電話で、母にも協力してもらいました( ;∀;)私のゼミはOBOGが多く、就職はいいと言われていましたが、私の大学学部を卒業した1996年は、「子供の数は最大だけど景気が良くなく採用数が少ない」という氷河期最盛期。いまは少子化トレンドで就職難というのはないかもしれませんが、どこか参考になるかもしれないと書き進めますね。

私の大学時代には大学内にも就職課はあったもののキャリアカウンセラーとの面談制度はありませんでした。ご縁のあったキャリアコンサルタントの方の自己分析やエントリーシート、面接対策をしようというセミナーや相談会は、役に立ちました。また、同級生の中には特定業界向けの就職塾に通っていたり、高校時代の同級生からお電話がきて、数十万円の合宿式の自己分析セミナーに通わないかと誘われたこともありました(行きませんでしたが…)

ただ、活動をしてずっともやもやしていました。それはロールモデルやキャリアの選択肢の情報が少なく、イメージがつかなかった、フォーマットが見えなかったのです。当時のキャリアイメージは、プロとしてバリバリ活躍されているか、数年間勤務をして結婚出産でやめるとかしかなくて、自分でも「会社に勤めて、ある程度働いて、結婚出産などのタイミングでやめるのかあ」「一生その会社で務めるのかなあ」というぼんやりしたイメージしかありませんでした。

また、何名かOG訪問の機会がありました。どの方も会社を代表する「人間としてちゃんとして仕事できそう」な尊敬できる方でしたが、どこか不器用な自分とは違うような気がしました。私もどう対応していいかわからず、そもそも礼儀と気合が足りなかったと思います。向こうもそう思われたのでしょう、お会いすると連絡がなかったりしました…もっとも印象的だったのは、ある金融機関のOGの方。「趣味はモトクロスで体を鍛えること」で21時過ぎのOG訪問終了後、職場に戻られるそうでした(今はそんなことはないでしょうが)。そんなタフな人じゃないと総合職は無理なんだと思いました。
ゼミの同級生はある業界に行きたくて、その業界のOBに40名以上お会いされたそうです。その仕事がしたくて人に会い続ける原動力は何だろうとぴんときませんでした。

自分にはいろいろな面があってあう仕事なんてわからないと思っていて、運命のようにぴんときて導かれると思っていました。それでも数十社エントリーをして、ありがたいことに、複数内定をいただきましたが、働くイメージがぴんとこないままでした。(申し訳ないです)
年を越して就職する年の2月。新聞広告でマーケティングリサーチの会社の募集を知りました。ゼミの大学院に通っている先輩に相談したら、「それはいい。先生の推薦状をもらっていけましょう」と助言をいただき、家族もいいんじゃないと、そんな流れで面談とテストを経てするっと内定をいただきました。

そもそもマーケティングリサーチという業界があることもよく知りませんでした。コンサルティング会社やシンクタンクに近い業界になりますが、当時はこの系統への就職はメジャーではありませんでした。同期が4人ですが、1名は大学院生だった方はこの業界でとお考えのようでしたが、残りの学部生は私と同じような感じだったようです。

マーケティングリサーチを含めた広いコンサルティング業界は大手企業が少ないです。今は大手でも多く採用していますし、中堅企業も今の学生さんならネットで検索したり、社会人マッチングサイトで探されるのでしょうが、そんなこともなかったので、知る人ぞ知る業界だったと思います。

Q2:実際に就職してみてどうでしたか?

回答:
偶然で見つけたマーケティングリサーチの会社でしたが、仕事内容、働く人や上司、求められていることは自分に近いと感じました。何かを作り上げることも、仮説検証もアンケート設計も好きでした。グループ会社同期も計10名ほどで研修を受けましたが、とても気が合いました。大手企業のいわゆるクリエイティブなお仕事もでき、大変やりがいはある仕事でした。
その後、変化はありましたが、今もその時の領域に近いお仕事をしていますし、経験が専門になっていく職種といえるのでラッキーだったとも言えます。

ただ、仕事ではその分高い成長スピードを求められました。私生活を犠牲にして仕事の経験を積みなさいという社風でした。方コンサルティング領域の仕事については、一定の時期はがむちゃらにガッツで経験を積んである水準に到達するという点についてはうなづけることもありますけども。(根性論が嫌いなひと、すみません。でもそれが仕事のすべてじゃないと思います)

当時私は神奈川県の東京から遠いほうの祖母の家に住んでいて片道2時間かけて通っていました。1年後会社が移転して、片道2時間30分に伸びました。残業続きで多くの日が22時に退社。電車にはよく寝過ごしました。最も長かったのは東京駅で降りるのを木更津駅までいったことです!眠かったんですよね…

「遠い」という話になると、先輩は「一人暮らしをすれば?」と言われていました。給料水準は悪くなかったのですが、といっても一人暮らしの家賃が出せるほどの高給ではなく、祖母と暮らしたかったし、家賃手当はでないのもあり、そのまま続けていました。

そんな時、顧客との打ち合わせ中に突然、耳が聞こえなくなりました…診察を受けたら、お医者さんに突発性難聴だといわれました。上司に報告した時に最初に言ったのがなんのねぎらいの言葉がなく、ひとことめが「それはあなたが一人暮らしをしないから」と。
その方は私よりもはるか苦労をなさって来たのでしょうし、犠牲にしない私が甘いという思いで、心を鬼にしたのかもしれません。でも、家賃手当の制度もないのに仕事をたくさんしてプライベートを犠牲にさせるのは、やっぱり違うと思ったんです。しかし、以降私は「大事にするものは大事にしたうえでの、キャリアで仕事ではないか。無理に犠牲するのはおかしいのではないか」と創業支援やコンサルティングをさせていただくうえでも強い思いをもって望んでいます。

その会社を就職して1年半で退職になりました。第二新卒という存在もなく、悩んだ末、友人の紹介でコンサルタントの先生のアシスタントをしながら、1か月半の勉強でなんとか社会人大学院に入学しました。

Q3:大学院での就職はいかがでしたか?

大学院入学の途中から、ブログにお問い合わせをいただいた別のコンサルタントの先生のアシスタントを始めましたが、就職は決めないといけません。

2回目の大学院生としての就職もまだ氷河期でした。大学院の就職の選択肢は大学よりも少ないのです。今はもっと多いのでしょうか。

メーリングリストでお声がけのあったITスタートアップ企業の機会や、お声をかけていただいたある先進的企業さんのインターシップで撃沈したり、いろいろありつつ、秋に知人のご紹介で導かれるようにあるシンクタンクに入社することになりました。事前にちょっと仕事を手伝うようなインターンシップのようなこともありました。

シンクタンクでは行政の実証実験などのコンサルティングや事業のNPO法人化及び運営の経験をしました。家族介護で退職をすることになるのですが、思い入れの深い会社です。大手企業のグループ企業だたっため、数か月研修をさせていただいたのもよい経験でした。

以降はサービス関係の会社の事業企画、調査分析マーケティング、新規事業、プロジェクトマネジメントなどをしてフリーランスになりました。

いろいろ働いてみてわかったことは「ロールモデルは、自分で切り取りしてあわせてカスタマイズしてつくりあげるもの」ということです。いろいろな動いて、ぶつかって、ただ目の前の仕事をして進んできました。ふわふわしていたのも年齢とともに固まってきた感じですかね…正直あわなかった会社もあるし、転職エージェントには転職暦を見て、ひどいキャリアと暴言を吐かれることもありました。ただ、目の前に一生懸命やってみると、一貫性があると認めてくれる人がいて、あいだあいだで助けてくれる方との素敵な出会いもありここまできました。

今でもひとつのところに勤められる方は素敵なことだし、すごいと尊敬しています。ただ、ありがたいことに多様なキャリアも認められる時代になってきて、このキャリアに追い風が吹いていると勝手に思っています(笑)。フリーランスにはプラスになります。お仕事柄、創業希望の方に出会いますが、ロールモデルはいらなくて自分で切り開くものという方が多く、勇気づけられています。

Q4:メッセージはありますか?

回答:
「ロールモデルは、自分で切り取りしてあわせてカスタマイズしてつくりあげるもの」。キャリアはひとそれぞれで、自分に決めていくものと感じています。

キャリアコンサルティングの世界では、自己理解(自分をよく知る)、仕事理解(どんな仕事があるか知る)、キャリアプラン(どんなキャリアを歩みたいか)、リソース活用(周囲の人や情報を活用する)が軸になるといわれています。自己理解が就職時にあった自己分析ですが、私は自己を分析するだけではキャリアは見つからないと思っています。私の場合仕事の情報が足りなかったのですが、マーケティングリサーチという世界を知ることができてよかったです。リソース活用は今の時代はキャリアセンターやキャリアコンサルタントとの面談、OBOGとのつながりを持てるプログラムもあるところもあります。ネットでの情報、セミナー、MATCHERやバーチャルランチクラブなどのネットで話せるマッチングのサービスもあります。学生コミュニティも多くて羨ましいです。インターンも多いのでいろいろ経験できますものね。

学校にいるとキャリアセンターがあります。転職になれるとエージェントさんやリファラル(知人紹介)で自然に転職できるようになるし、独立・創業については公的サポートが充実しています。第2新卒ゾーンの時は自分で探していくことになりますが、公的サポートが充実してきてハローワークやキャリア形成リスキリング事業などでキャリアカウンセラーのキャリア相談を受けて見られるといいと思います。私でよければキャリアカウンセリングはできますけど、毎月11日の壁打ちラウンジなどのイベント以外は基本有料になってしまいますのでご了承ください。

最後に1つあるとすると、「〇〇ナビにエントリーする」というメインのやり方は競争率が高く、正統派にはかないません(数を増やすという確率論で行く方法もありますけど)。一方、自分はそうでしたが、小道や回り道もみたり、複数のルートを併用いて進めるのもおすすめです。リサーチの世界でも「3つ以上のエビデンスに当たれ」といいますが、複数ルートに当たるから真実が見えてくる気がします。

メインルートの〇〇ナビでは書類審査はある客観的な基準をもって選抜されているけど、ある方のご紹介などですっと入れることもあります。「コネはよくない」という意見は、等しい基準で能力の指標をみるべき資格試験はあっては困るかもしれませんが、実社会ではコネクションの力は大きいと思います。採用する側としても仕事は遂行能力だけではなく、人柄や何かあった時にも裏切らないというような信頼もとても大事です。コネといっても生まれついた血縁ではなくて自分でつくっていけるものと思います。「コネを自分で作る」というと何人断られても進んだみたいなパワーの塊のような方を想像するかもしれませんけど、そうではなくても問題ないないかと。チャンスが起きる数=接触回数(面積)×ヒット率で、接触回数は行動を増やしたり、反応してちょっとあげてみて、自分ならではのもので自分に合いそうなところでヒット率を上げていけば、チャンスが起きる数も少しだけ増える気がするのです。

いかがでしょうか。このシリーズもまた書いてまいります。どこかお役に立てますと嬉しいです。

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