【補助金のがっこう。その9】補助金の10個のポイント(さらなる5つ、6~10)
VUCA/VANI時代の新しい事業や創業を伴奏する触媒・外部デバイスでありたい、中小企業診断士、国家資格キャリアコンサルタントの藤田です。
補助金のがっこう。シリーズ、過去の記事(バックナンバー)は以下です。
その1(5つの質問)、その2(私は対象でしょうか)その3(補助金になりやすい費用なりにくい費用)、その4(補助金のよくある間違い)、その5(補助金と助成金、給付金、そして3つの助成金…)、その6(申請書を書くコツ)、その7(補助金に魂を入れる方法)、その8(補助金のポイント1-5)
さらに盛り上がっております。YouTubeやXもにぎやかです。相性や入ってくるなしがあるので、複数の専門家コメントを見るといいと思います!
今回は、もったいぶるのも何かと思い、補助金セミナー資料でお伝えした補助金のポイントの続きをご紹介していきます。1-5はこちらその8(補助金のポイント1-5)です。
ポイント6:事業内容=事業計画の「魂」
解説:
補助金をとってやりたいことには先に事業や必要なものがあることと思います。ここを示すのが事業計画書であり、どの補助金申請書でもメインパートです。
行政が結構な税金を投じてご自身の事業を応援するのですから、「ご自身の事業に必要な〇〇がほしい」では通りません。LEDとかDXツール、生産性向上のためのなど政策的にも進めないといけないものはものベースで通ることもありますが、その場合は「指定の品目を買ってね」になりそのような補助金はありますが、ここではご自分のやりたい事業に向けて必要なものを補助金で受けたい場合のケースです。
やりたいことをどうドキュメントにするかは悩むところですよね。フォーマットを始めてみるとびっくりしますが、誰に(WHO)何を(WHAT)どのように(HOW、知ってもらう、How muchお金の流れとHow manyものの流れ、つくる&届ける)や5w1hで整理していく感じでしょうか。
- 誰に お客様(使う人と払う人)
- なにを 商品サービス
- どのように 知ってもらう お金の流れ ものの流れ(つくる&届ける)
ただ、これをちゃんと整理すると「なんで必要か」「本当に必要なのかな」と考えることになります。これが行政の目的ですし、ご自身が無駄な投資をしなくて済むメリットがあります。記載には確かにこう書くといいよとというノウハウはありますが(写真や図表を入れましょうなど)、記載例とかもサイトにあったりします。表現方法は決まってなく、こうでなくていけないはなくて、表でもフレームワークでも「相手にわかりやすい」のであればokかとおもいます。
ポイント7:投資内容(買いたいものリスト)=補助金の身体も大事
解説:
もう1つ大事なのが、身体というのか買いたいものリストです。補助金は税金が原資、無駄遣いは許されません。よって、正確な内容金額と具体的な根拠が必要です。
人件費は健保等級など別の方法になります(そのような補助金にはどのように算定するかについて公募要領に示されていますし、事前説明会や事務局が回答してくれますのでぜひ早めにご準備するといいと思います)。
採択(合格)すると、見積書が必須(事前に出すケースもあり)、一定金額以上(おおよそ50万円など公募要領に記載あり)のものは全く同じ項目の相見積(1社が多いですが、状況によっては2社のケースあり)も必要なので、事前にとっておくと安心かもしれません。
イメージとしては魂(事業内容)を磨きながら見積もりを取って整えていくことが多いように思います。
ポイント8: ひとものかねの3つの体制も大事
体制とは「ちゃんとできるの(実現可能性)」というところです。経営資源別にひと(人的)の体制(チーム)、もの(スケジュール)体制(期間)、お金の体制(資金調達)の3つがあります。体制の細かさは申請する金額に比例します。さらに人件費があるとぐっとあがります。
融資の世界で金融機関は、自己資金の大きさや小さな貯金の積み重ねが実現性として評価されている話を聴きます。「やります」という熱意はわかりますが(面接審査などでは確認されるでしょうが)、実際に考えている事=熱意になります。私もこの仕事を続けていて、ちゃんとやろうとしている人は一部わからない点があるとしても、基本計画を考えている、考えようとしていると実感することが多いです。
それぞれは図式のように示す必要がありますが、ここではここまでにとどめます。
ポイント9:補助金はフィギュアスケートでSEOである
その心は…
フィギュアスケート=1つのトリプルジャンプの大技で優勝(採択)というわけではないということです。小技や間違えないなどのところもあります。逆に少し間違えても優勝することもあるということ、強みとバランスが大事です。
SEOですが、Googleの方は「あるべきページが上位表示される」ためにアルゴリズムを研究していると聞いたことがあります。「審査員にわかりやすく伝える」ということは追求すべきことですいが、一時的なテクニックは一斉にNGになったりします。ずるはせず、正しいことをしましょう。
ポイント10: コンプライアンス重視
最近の傾向です。コンプライアンスは補助金の世界でも重要です。不正な申請(支援者等による代理申請)や虚偽申請や不正受給防止に向けたチェック体制が強化されています。専門家に丸投げですと他人である専門家がわかることは限られてしまう(ご支援をする場合は十分にヒアリングと壁打ちをさせていただいていますが)ので、ご自分の計画として取り組むということが必要です。これはポイント9のSEOにも影響してきます。他の申請書と同じ計画だと審査もされないケースもあると聞いています。
以上、いかがでしたでしょうか。お役に立てますと嬉しいです。
▼補助金のがっこう。シリーズ、過去の記事(バックナンバー)
その1(5つの質問)、その2(私は対象でしょうか)その3(補助金になりやすい費用なりにくい費用)、その4(補助金のよくある間違い)、その5(補助金と助成金、給付金、そして3つの助成金…)、その6(申請書を書くコツ)、その7(補助金に魂を入れる方法)、その8(補助金のポイント1-5)