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【気になる言葉その5】「伴走型支援/伴奏型支援」について

3日に1回更新のはずが、結構間が空いてしまいました。暑いですが、クーラーを利かせつつ、ハンド扇風機は鞄の底にしまいつつ、過ごしております。いかがお過ごしでしょうか。

さて、世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていくシリーズ。第1弾「BANI(バニ)」はいかがでしょうか。第2弾は「エシカル(ethical)」第3弾の「カオス(chaos)」をに続き、第4弾「ナラティブ(narrative)」に続き、第5弾の今回は「伴走型支援」についてとりあげます。

Q1:「伴走型支援」ってなんですか?

回答:
ここでは、いくつかの定義を引用したいと思います。

1:ソーシャルワークの文脈

厚生労働省資料(社会的孤立の文脈)
「つながり続けることを目指すアプローチ 」

こども家庭庁資料(妊婦・子育て家庭への伴走型相談支援)
リンク先には妊婦・子育て家庭への伴走型相談支援の動画もあります。

一般社団法人日本伴走型支援協会さま(路上生活者支援の団体)
伴走型支援は、深刻化する「社会的孤立」に対応するため「つながり続けること」を目的とする支援である。それは「孤立しない社会の創造」を目指す社会活動だと言える。

日本福祉大学 川島ゆり子氏 ソーシャルワーク学会誌 第45号 33-36 2022
伴走型支援という考え方は,ソーシャルワークの実践や理念の中で今までも大切にされてきた.本人主体の原則に基づき,支援者はあくまでも伴走者であって指導者ではない.本人の人生の歩みに寄り添いながら本人が自分自身の人生の主役であることを支えるために,その状況に応じて,ソーシャルサポートネットワークを組み替えながら伴走していく。

2:経営支援の文脈

中小企業庁「経営力再支援伴走支援ガイドライン」
2023年に出された、中小企業・小規模事業者に寄り添った支援についての「伴走支援の在り方検討会」が令和4年3月に公表した報告書から提唱された「経営力再構築伴走支援モデル」についてのガイドラインです。理論的な柱となったのは、組織開発の研究者であるアメリカの心理学者、エドガー.H.シャインが提唱した「プロセス・コンサルテーション」の考え方です。「経営者が、本当の経営課題は何かということに向き合い、気づき、自分たちが進むべき方向に腹落ちしたとき、潜在的な力が引き出される」ことを示す手法です。

自分の話になりますが、過去に8kgダイエットをしたことがあります。なぜ成功したかというとすごく腹落ちして「そうしなきゃ」と素直に思ってカロリー減らして運動して実行したというだけです。中小企業診断士合格についても3年かかったのですが、「ギアが入る=成果が出る」は相関していました。ただこの「実行するだけ」に至るのが難しく、集中力はそう長く続けられないこともあるのは真実ではないかなと…

以降は、主に経営支援の文脈について示していきます。

Q2:「伴走型支援」が注目されている理由は?

回答:
VUCA・BANIという先が見えない正解がない時代の中、起きたことをどう読み解き(ナラティブとも共通)、自分なりにハラオチして、決断・実行していくことが重要です。

昔であれば、「〇〇屋さんでうまくいく方法」はある程度決まっていました。お寿司屋さんや和食屋さんなどで修行を積んで、大将に認めてもらってのれん分けということもありました。大将のお店と自分のお店が遠ければ、そのエリアでお客様にきていただけました。必要な投資内容も投資額も大将や先輩が教えてくれることもあったでしょう。

現代はお寿司屋さんでも修行0という方でもネタにこだわり創意工夫をすればヒットすることもあります。デリバリーシステムが出前以上に発展し、お寿司かバーベキューかパーティーメニューかと様々な選択肢から選ばれているかもしれません。冷凍技術が発展し、チルド食品もかなりおいしくなってきて、遠い地域の料理も比較対象かもしれません。

正解がない。そうなっていると個人らしい色付けが必要です。圧倒的な違いでひきつけるか、推しポイントを作るか。いろいろな切り口がありますので、一人であるいはChatGPTなど生成AIで考える方法もありますが、対話をして、自分の強みやユニークネスから一緒に様々な可能性からハラオチがくる形を見つけて走れるようになるということがよいのではということになります。

この流れは「コーチング」に近いのではないかとおもいます。20年前にコーチングを日本にもってこられ、CTI(コーチングスクール)を創業する前の榎本英剛さんのお話を聞いて衝撃を受けました。榎本さんが描いていた世界が根付いてこられたのだと感じています。

Q3:「伴走支援」とどうつきあうの?

回答:
行政や自治体などの相談の場は、専門性が高いものでなければ、伴走支援の形になっています。私たち中小企業診断士も研修などでトレーニングを受けています。

自分もそのようなお仕事の一端をさせていただいて気づくのは、支援者といっても自分の個性がでるので、多くの方に対応できることも重要とは言いつつ、相性の面も大きいということです。トレーニングを積んだ方のコーチングを10名ほどお受けしましたが、みなさま違いました。それがAIではない対人支援の良さだと思います。

書き切れていない気がするので機会があったら書きたいと思います。

いかがでしょうか。今後も新しい言葉を取り入れていきます。お役に立てますと嬉しいです。

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