【気になる言葉その13】動きながら答えを探す力をつける「エフェクチュエーション」

こんにちは、ふじたクリエイトスタジオ代表の藤田有貴子です。 中小企業診断士×キャリアコンサルタントという“ビジネスとキャリアの二刀流”で、VUCA/VANI 時代のもやもやをオール・インクルーシブに伴奏して実現に変える触媒を目指しています。

世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていく気になる言葉シリーズ。
その1「BANI(バニ)」その2「エシカル(ethical)」その3「カオス(chaos)」その4「ナラティブ(narrative)」その5「伴走型支援/伴奏型支援」に続き、第6弾再び「ナラティブ(narrative)リターンズ、アゲイン?!」その7「ナッジ」その8「mixi2」その9「TAMSAMSOM」その10「PA(パブリックアフェアーズ)」その11「行動経済学」その12「インクルーシブ」

今回その13は、その12の「インクルーシブ」でも触れていますが、「エフェクチュエーション」についてとりあげます。

実はこのエフェクチュエーション、2022年に所属する中小企業診断士協会のコラムで書きまして、当ブログでもお伝えしています(今サイトの改編で消えておりますが…)。
それがきっかけとなり、日本監督士協会「月刊リーダーシップ」2023年12月「成功するリーダーの行動論理エフェクチュエーション」として書かせていただきました。創業者向けのセミナーではお伝えしています。

新しい事業の進めかたという観点で、2025/7/11開催のセミナー「事業開発とプロジェクトマネジメントのプロと学ぶ! ~正解がない時代にプロジェクトを成功させる「動きながら考える方法」~」でもお伝えするのと、当事務所のYouTubeチャンネル「夢を動かす壁打ちチャンネル」(2025/6/23(月)朝10時公開)でもこの内容をお送りしますので動画も併せてお楽しみください(18分)。

Q1:エフェクチュエーションとは?

米ヴァージニア大学ダーデン校のサラス・サラスバシー教授が提唱した、“先が読めない時代に成果をつくる” 行動論理。要点をひと言でまとめると、

「今ある手札で小さく動き、動きながら未来をつくる」

というアプローチです。
伝統的な「予測→計画→実行(コーゼーション)」とは対照的に、手持ち資源を起点にしながら行動・修正を繰り返していく点が特徴です。

私は 2022 年に協会コラムでご紹介し、2023 年『月刊リーダーシップ』12 月号の特集でも解説しました。7 月開催のセミナー「正解がない時代にプロジェクトを成功させる“動きながら考える方法”」や、6 月 23 日公開の YouTube「夢を動かす壁打ちチャンネル」でも深掘り予定です。

エフェクチュエーションを確立したアプローチも成熟した起業家、アメリカで上場に導いた起業家の行動を検証した実験より導かれたもので、しかも起業家ではなくても受け入れられそうなシンプルな原則なのです。

Q2:エフェクチュエーションの5つの要素とは?

1:手の中の鳥の原則

「手持ち資源(人・物・金・情報)から始めましょう」ということです。
今手にないものができたら始める。例えば「宝くじで1億円当てたら始める」は夢や妄想を語るときは良いのですが、実際の事業となると当たる確率を考えると、現実的ではないかもしれません。

今手の中にあるものをみてやりたいことに何ができそうかをみることが一番現実的です。なぜならやりたいことをするための手段は無数にあるからです。

2:許容可能な損失の原則

「使ってよいコスト・時間・心理的負荷を先に決める」ということです。
事業がうまくいけばいいですが、失敗するときもあります。挑戦するからこそ失敗するときのことは最初から考えておくのが安心です。

具体的にはお金のところ、時間のところ、そのほか信念やこだわりなどの心理的なところ、どこまでならかけられるかを決めておく、妥協はしすぎないのが結果として安心です。

3:クレージーキルトの原則

「共感する仲間にする仲間を集め、アートを作るように一緒につくっていく」です。不確実のなか、正解のない事業を、動きながら考えるいは自分だけでは限界があります。
仲間を探すこと、今近しいかは関係ありません。リアルでもオンラインでも、相談に行く形でもOKです。実際に動くのはひとですので、ある組織やある人に否定されたからと言ってひるまないでください。違うルートを違う方法で探せばいいことです。言い出した立場として自分の意図と違った場合は、NOといってもかまいません(許容可能な損失の原則になりますが)

4:レモネードの原則

「予期せぬ出来事を価値に変える」ことです。
「禍を転じて福と為す」というように起きたことが幸せか不幸せかはわかりません。それはクレージーキルトでも手の中の鳥の組み合わせなのか、福にするにはどうするかを考えていきます。ひとりだと難しいので、ポジティブに考えられる人が仲間(チーム)にいるといいかもしれません。

5:飛行機の中のパイロットの原則

「走りながら修正し、機体を操縦し続ける」です。動いている中では決断は大変ですし、ベストな決断は難しいです。なぜってレモネードの法則でお伝えしたように起きた出来事がその時良いか悪いかは判断できないからです。

最新鋭の機器を積んだ飛行機のパイロットは訓練を受けた優秀な人材です。AIはすごいですが、総合的な判断力ではまだ人にはかなわないということです。乗客やクルーの命を預かりながら、動きながら決断を下していく必要があります。

最初はできなくても少しずつすることで違うことも決断できるスピードが速くなります。1人では難しければクレージーキルトで問うのもいいです(大勢より数名の信用できる人がいいとケースもありますが)。悩む場合、許容可能な損失の原則に触れる場合はあらためて考えていくチャンスです。

Q3:「エフェクチュエーション」をどのように生かしていけばいいですか?

壁打ちに当たってのポイントをお伝えします。

① 小さく試す
まずは 「5つの原則を意識する」 だけでも効果ありでう。手元のリソースを書き出し、1か月でできそうな行動をしてみると習慣化するかもしれません。

② 損失ラインを決める
お金・時間・エネルギーの “使っていい上限” を決めると、不安が減り行動のスピードが上がります。

③ 仲間と壁打ち
一人で抱え込まず、クレージーキルトの精神で“価値観が近い少人数”に相談すると視界が一気に開けます。壁打ちラウンジもご活用ください。

④ 学びは困ったときほど深まる
本や講義で“予習”するのも大切ですが、 「壁に当たってから学ぶ」 方が定着率は高いと私は感じています。まず動き、必要に応じて吉田満梨先生のご本「エフェクチュエーション」の書籍やエフェクチュエーション協会などで深掘りしましょう。

正解がない、不透明なVUCA、VANIの時代「動きながら考える」 ことで道は開けると感じています。エフェクチュエーションは、経験豊かな起業家だけでなく、これから何かを始めたいすべての人に役立つ指針です。

当事務所のYouTubeチャンネル「夢を動かす壁打ちチャンネル」(2025/6/23(月)朝10時公開)でもこの内容をお送りします(18分)。よろしければこちらでもご覧ください。この記事が、みなさまの気づきや一歩を踏み出すきっかけとなれば、とても嬉しいです。

お知らせ

事業開発とプロジェクトマネジメントのプロと学ぶ!~正解がない時代にプロジェクトを成功させる「動きながら考える方法」~
https://pm-bizdev-0711.peatix.com

動きながら考える方法をプロジェクトマネジメントのプロとがえりさんと事業開発の私で考えていくセミナーです。有料ですがフォローアップもあり、しっかりフォローします!宣伝すみません(;’∀’)

②夢を叶える壁打ちワークショップ 毎月11日朝 2025/7/11(金)7:00(グループ形式/無料)

https://peatix.com/event/4455413/dashboard

②夢を進める壁打ちラウンジ(1対1/無料)毎月1のつく日に不定期

開催予定 ※Dreamgateには先行掲載、Peatixにいれていきます

ご質問やご相談やお仕事として依頼したいなどは、お問い合わせフォームよりお尋ねいただけましたら、別日程でも相談をお受けいたします。

必要な方に届きますように🍀

【気になる言葉その7】日本語で”競合”と訳される”competitive”って元々は「ともに求める」ということなのでとらえなおしてもいいのでは

先日苦しんだ重めのセミナー原稿を1つあげ、もう1つのセミナーも進むべき道がみえてきて、ちょっとすっきりしてます。私はわりと複数の原稿を同時並行で進めて、化学反応を楽しんで(産みの苦しんで?)進めるのですが、そうすると、副産物がいろいろでてくるんです。それがちょっとかたちになりそうなので、こちらをあげることにしました。

世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていくシリーズ。第1弾「BANI(バニ)」はいかがでしょうか。第2弾は「エシカル(ethical)」第3弾「カオス(chaos)」第4弾「ナラティブ(narrative)」第5弾「伴走型支援」に続き第6弾創業塾」に続き、第7弾は誰でも知っている「競合」についてとりあげます。

1:鬼ごっこの意味がよくわからなかった子ども時代

今回は、大人気占い師のしいたけさん風に少し、自分語りから始めますね。

子どものころ、鬼ごっことかかくれんぼうを楽しむ意味が解らなかったんです。おままごととか何かに隠れて遊ぶとかは好きだったんですけどね^^なんでひとりを「鬼」にしないといけないのか?鬼になるのは嫌なことのようだ。それはいっちゃいけない空気なので誰にも言わなかったし、聞けなかった。

だから、ハンカチ落としはずっと真ん中にいるのが楽でした。だってなにもしなくていいし、誰かを捕まえなくていいから^^世の中は多様化してきて、結構変わった立ち位置を語るひとたちもでてきたので、やっとここで言えるようになりました。表立っては言いませんよ^^別に説き伏せるつもりも、争う気もないから。今の子どもたちは今のコミュニティだと言えないなと思ったら、ネットでつながれそうでちょっとうらやましい( ;∀;)

これと似た現象があって、「〇〇さんは苦手」という告白を仲のよい証拠にこっそりする意味もわからなかったんです。ひとは好き嫌いがあるしそれを私にとめる権利もないから、そこは気を付けるからいいとして、その気持ちを私に共有して親しくしようとする意味も正直わからなかったんです(後で考えて秘密をシェアして結束を固めるんだと理解しました)。それもいっちゃいけない雰囲気でおっしゃるので、そこは問うてはいけないことも感覚的にわかっていました。

「トマトが苦手なの!」といわれたら、そうなんだ、苦手なのね。じゃあ一緒にトマト料理の店に行くのはやめようとおもう。

「△△さんはきっちりしないと、とても怒り出すので気を付けよう」といわれても、△△さんを怒らせるのもめんどくさいし、△△さんにとって大事なことだと思うので、私も怒らせないようにします。

でもそれと違う気がする…あ、同じもうもやをもっていたひと、熱烈に語りたいです( ;∀;)

なので、ライバルというのもよく概念がわからなかったです。私は私しかいなく、代わりはないと思っています。成績の順位はやってその順番だから、できなければやればいい。もちろん苦労せず一番前にいけるものも、苦労してもいけないものもあって、苦手なことはMUSTは受けとめるけど、しなくていいならやらないようにします。

もちろんある席に1人しか定員がなくて、複数の候補者がいたら、1人以外はその席には座れないけど、まあそれはそれと。そうそう、子どものころ、椅子取り比べもわからなかったことに気づきました(;’∀’)フリーランスは、仕事を探さないとといけないけど、それも私は私のやり方をみつければいいかな、世の中広いものどこかにあるでしょう♪と考えています。昔は「そんなんじゃだめ」という方がいて従ったこともありますが、人生XX年生きてきてそういうことはないみたいな気がしています。

そのあたりは、周りとは変わっているかもしれませんが…ここで言えて(書けて)よかった!
それで気を取り直して、今回のお題に行きたいとおもいます。

2:”競合”ってなあに?

大学時代はマーケティング専攻、大学院ではビジネススクールというところで学びましたし。社会人キャリアもマーケティングリサーチ会社、シンクタンクや事業企画、マーケティング、コンサルティングのお仕事をしてきましたので、「競合」という言葉は当然習いますし、使います。

ただこの「競合」にずっとしっくりこなかったんですね…創業支援や新規事業支援のお仕事を始めて、「私の事業にはオリジナルなので、競う気はないので、競合はありません!」と伺うと、私も「競う」はない意味では心からなるほどとおもいます。でも、そうでもなくてと…心の声がでるのですが悩んでいました。ただ先日聞いたセミナーで「競合って『それをしない』ことが最大の競合ということもあるんです」と聞いて「あ、それです!」ととてもとてもハラオチしたことを覚えています。

比べるとか競うじゃなくて。例えば「人類(地球人)」がいて、仮に「宇宙人」がみつかったとしても、おそらく生物として地球上の生物と比較して理解するはずです。オリジナルだとしても比較は必要。比較することでオリジナリティやユニークネス(独自性)がより引き立つ。競合ってたぶんそういう概念なのかなと。

そうだそもそも「競合」っていう言葉(漢字)が表す概念とあってないんじゃないかなーっておもったんです。ですので、この言葉に向き合ってみました。

3:”競合”ってなんと言い換えられるんでしょう?

そうですよね。それがないとオチがない(そこ!?)。

competitorはweblioによると「競争者」ということです。やっぱりバトルだわ。英語圏のほうがなんとなく「競争する」って感じがしますよね(私の勝手なひとりよがりのイメージですが)

語源を調べてみました。天才英単語(これもすごいお名前!)によると、

「competitorの語源は、ラテン語の“competere”に由来しています。この言葉は“共に求める”という意味で、“com”(共に)と“petere”(求める、向かう)という二つの要素から構成されています。“competere”は、ある事柄や目標に対して同じように参加することを示し、競い合うというニュアンスを持っています。英語に取り入れられる際に、より具体的な競争の意味合いが強くなり、“competitor”として定着しました。このように、語源からは競争相手や対抗者の意味合いが浮き彫りになります。」

語源は「共に求める」「一緒に向かう」だったんですね!!!そこから競い合うになったようです。競うといってもオリンピアンの公明正大に戦おうというスポーツマンシップな香りがしますね(これも私の勝手な感想です)。

そっか、気づきました。わたくしきっと「競う」という言葉にネガティブなイメージがあったんだわ…と(;’∀’)

まあそれはおいておいて、そこを無理にみなさまに「オリンピアになって」という気はありません。彼らはすごすぎますので、それはちょっとですよね…

オリンピアの時代から世の中は多様化してきました。性善説だけではいきませんよね。

でもこう考えてはどうでしょう。時代は多様化しているということはみんなのニーズや思いがあふれ出ていて、粒が小さくなっているはずです。粒が小さいのでマッチングできるものも少ない。大量生産がいいものは当然残りますが、粒が小さい世界は様々な変化発展、突然変異をして広がっていくでしょう。粒たちをトータルでそろえるとすごい作品になるかも(これがコラボとか、様々な人が組むという話になるのではと)。

「競合」という言葉を、「同じあるいは近しいテーマを考えていたり、取り組んでいる先達やお仲間は誰かいないか」「その方と自分はどう違って自分なら何ができるか」という問いにすると、しっくりきませんか?論文って過去の先生の理論を引用されてその先に自分の理論を述べますよね。それって競ってはないですよね。そのようなイメージです。

まあ、実際、業界団体があるように、同じ業界で連携して取り組むことも結構ありますしね。

競合はリスペクトする存在であり、自分のユニークネスでできることをしていけばいい。そうおもっており、フリーランスをしてみてますますそう思っています。

ともに、必要な方に喜んでいただける事業を展開していきたいですね。

いかがでしょうか。今後も新しい言葉を取り入れていきます。お役に立てますと嬉しいです。

【気になる言葉その6】世間で言われるところの「創業塾」について

SNSのThreadsってXとは違う発展をしているようですね。熱活日記と今日のナッジを書いているのですが、書いた内容や投稿にいいね!をした内容をAIでみてリコメンドしているようです。知らない方からのなるほど!とか共感できる投稿が入るようになっているよう。そこで出ていた「ある30万円する創業塾」について検討中のかたの投稿について取り上げたいと思います。

世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていくシリーズ。第1弾「BANI(バニ)」はいかがでしょうか。第2弾は「エシカル(ethical)」第3弾「カオス(chaos)」第4弾「ナラティブ(narrative)」第5弾「伴走型支援」に続き第6弾の今回は「世間で言われるところの『創業塾』」についてとりあげます。

Q1:「創業塾」ってなんですか?

回答:
その名の通り、「創業を希望する方のために、創業について必要な情報・知識・スキル等を教えてくださる塾」になるのですが、タイプがいろいろあるのでご紹介したいと思います。

Q2:「創業塾」にはどういう種類がありますか?

①お住まいの地域の公的な創業塾(特定創業支援)
一般的ではないのかもしれませんが、私たち中小企業診断士はこれを想定します。医療だと保険診療、うけられるなら受けないともったいないと熱くお勧めしています。

特定創業支援とは国が決めた制度で創業前から5年以内の方(5年以内は若干異なる場合あり、法人設立後ではうけられないので注意!)に向けて各自治体が決めている創業支援スキームです。個人事業主から法人化をした場合の登録免許税の減免、創業融資の特典、小規模事業者持続化補助金の増額など特典があります。
どの地域にもあり、基本はお住まいの自治体(市区町村)、法人を別の地域で設立する場合はその地域でOKになることもあります。「お住まいの自治体+特定創業支援」で検索すると出てくるはずです(ない場合はお住まいの役所にお電話してください)。
特定創業支援には創業塾でスクール形式と専門家による個別相談支援があります。創業塾は対面とオンライン、アーカイブ動画のところもあります。専門家による個別相談支援は創業前や創業後の制限があることがあります。最低でも1か月間は必要で、ぴったりということは難しく、証明書発行などで2か月を見ておくほうが安心です。地域によるガチャはありますが、あたりの場合はめちゃめちゃあたりです。なお、創業塾は有料でも数万円ですので、よければぜひ調べてみてください。ただ年1回開催も多いです。個別相談支援は公的支援機関からになりますので、基本選べないことが多いと思いますが、無料です。私もある地域でしていますが、こういう仕事をしている人は怖くないので安心ください(笑)


②自治体・公的支援機関、商工会商工会議所、信用保証協会等が主催している創業スクール
地域によっては年1回でタイミングが合わない、締め切られてしまったというケースもあります。その場合は①の市区町村の特定創業支援ではないけど、自治体、公的支援機関(創業支援施設)、商工会商工会議所、信用保証協会がしている創業スクール(名称は創業、開業、起業とばらつきはあるかもしれませんが)がおすすめです。こちらも保険診療タイプです。

特定創業支援のように連続形式のもの(1つで受けられるケースもある)に加え、単発のセミナーもあります。オンラインで数時間で受けられるものも多いのでぜひうけてほしいです。単発についてはCanvaやInstagram、生成AIなども多いですよ。無料のものが多いです。
なお、公的支援機関や商工会商工会議所は①の特定創業支援のセミナーを実施していることもあります。(その場合は「特定創業支援事業」とチラシやウェブサイトに入っていると思います)
信用保証協会は、創業融資の保証をしてくださる影の力持ち的な存在ですので、融資をご検討の方にはおすすめです。
私がよくこのサイトで取り上げている中小機構BusiNestは国の機関ですし、オンライン受講もできセミナーは原則無料なので、テーマさえあえば、ぜひ受けてほしいんですが…というのがこの記事を書く動機の1つでもありました(;’∀’)

③民間の創業スクール
こちらは自由診療といえるでしょうか。いろいろあります。
・創業のプロプロフェッショナル系
・スタートアップ系 自治体によっては①や②であるケースもあり
・ソーシャル系
・ネットプロモーション系
という感じでしょうか。

いろいろな創業のかたちがあり、よっていろいろな選択肢があり、その中でご自分が行きたい講座に行くのが一番とおもっています。保険診療の公的なものはお得ですが、自由診療の民間のものは内容が特化していたり、講師を選べること、集まっている生徒や卒業生組織(コミュニティ)がすごいなど、地域や国内外につながる場合もあり、価値がある場合もあります。

ただ、私が懸念しているのは、以下の3点なのです。
1点目:創業塾への多額の投資はマストではない!いくかいかないかは自分で決めていい!
Threadsの投稿で「数十万円創業塾に投資しないと起業できないといわれた」とか「収入の何割を創業塾に投資する覚悟が必要」とみました。そんなことは決してないです!公的な創業塾と無料相談のみで創業されてうまくっている方もたくさんいらっしゃいます。恐怖心をあおられるのであり、自分のキャリアですから「自分が必要だと思ったらいく」というスタンスがいいと思います。

2点目:費用(投資)と自分が自由にできるお金(自己資金)との見合いで考える
授業料がいろいろあるとききます。もちろん公的な学校は公的な助成があるから安いので、民間であれば講師の報酬、教材制作、広告費・・・とかかりますので、ある程度高くなるのは当然です。大変高額なものがあるとききますが、自己資金との兼ね合いで検討されることをおすすめしています。自由に使える預金残高が1,000万円ある方が100万円の創業塾を受けたいとおっしゃるなら、お気持ちがあれば、それは他人が止める話ではありません。ただ、その費用を支払うと本来の創業資金が減ってしまうとか、すごく節約しないといけないとか、お金を借りないといけないとかは優先順位が違う気もします。
お伝えした通り、保険診療のような創業塾やセミナーも充実していますので(セミナーにいけないのであればネットに無料冊子もあります!)それをお使いすることをお勧めします。

③主催者から搾取されていないか問題
私が公的支援機関でお話を聞いた方には、創業スクールが初級中級上級のような数十万単位の階層構造になってお金を払い続ける構造になっていることや明らかに内容に比べて高い値段設定などがありました。自分を高めるためのスキルアップ、習い事なら効果はあるでしょうし、ここでいうお話ではありません。しかし、お金を投じて勉強することと創業の成功は比例するとはいいきれません。

もし、高額な創業塾をご検討される場合、
基準1:講師やプログラムの質や実績や経歴、著書などの根拠があること
・主催者が学校などなら安心できます
・価値のあるプログラムならしっかりレジュメやシラバスがあるはずです
基準2:投資額を改修するメリットを書き出す
・顧客獲得につながる(宣伝費がうく)→ただし、お客さんを紹介するといいながら紹介しない、あるいはかなりマージンを搾取するケースもあるようですので注意です
・モチベーションを維持できる(メンタリング)→回数を確認しましょう。別の方法では、公的支援機関の定期的な指名での利用あるいは個別契約で経歴を持つ起業家などのメンター契約ならもう少し費用を抑えられる気もします。
・人脈形成→卒業生コミュニティが確実に世界を広げるとわかっているなどです。言葉を信じるのではなく、ちゃんと確認するほうがいいです。良心的な団体であればお金がないのに無理に払うようにはおっしゃらないとおもいます。

③投資対効果
・数十万の投資と考えて、リターンを計算してみます。ご検討しているビジネスの売上から経費を引いた粗利で(わからなければ売上でOK)何か月で回収できるかという考えもあります。これは店舗の設備投資とかと同じです。目に見えないものは見えるものより難しいですし、投資が必要なケースもあります。それと高額なものを投資していいことはイコールではないのでそこはしっかり考えてみてください。

いかがでしょうか。起業のスタートということで、主催者がおっしゃるいいお話だけに心奪われず、ご自分の目で判断する基準をシェアしてお伝えしました。私もいろいろこういう思いをしているので、反省を込めて書きました。

創業については、先に①や②の公的なセミナーを受講してみて、自分で見る目をある程度養ってから、創業塾仲間と仲良くなって相談し合えるようになり、ご検討されるのがいいとおもいます。

Q3:どうやって探せばいいですか?

回答:
Step1:まずは、公的な創業塾①②を探しましょう。
1:お住まいの市区町村+特定創業支援で検索
2:お住まいの自治体で創業支援や創業塾で検索
3:お住まいの地域の商工会商工会議所のページ
4:お住まいの地域の信用保証協会のページ(都道府県政令指定都市)
で①②を探してみましょう。東京都はTOKYO創業ステーションでいろいろ発信されています。

Step2:無料で相談できる公的支援機関を探しましょう。
1:お住まいの都道府県のよろず支援拠点
無料で何度でも相談できます。テーマ別に指名でお願いできます。
2:地域名+無料+創業相談
地域によっては出てくる場合もあります。無料で何度でも可能で、オンラインOKのところも多いです。私のいる窓口ではそうやって検索したときいています。

いかがでしょうか。今後も新しい言葉を取り入れていきます。お役に立てますと嬉しいです。

【気になる言葉その5】「伴走型支援/伴奏型支援」について

3日に1回更新のはずが、結構間が空いてしまいました。暑いですが、クーラーを利かせつつ、ハンド扇風機は鞄の底にしまいつつ、過ごしております。いかがお過ごしでしょうか。

さて、世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていくシリーズ。第1弾「BANI(バニ)」はいかがでしょうか。第2弾は「エシカル(ethical)」第3弾の「カオス(chaos)」をに続き、第4弾「ナラティブ(narrative)」に続き、第5弾の今回は「伴走型支援」についてとりあげます。

Q1:「伴走型支援」ってなんですか?

回答:
ここでは、いくつかの定義を引用したいと思います。

1:ソーシャルワークの文脈

厚生労働省資料(社会的孤立の文脈)
「つながり続けることを目指すアプローチ 」

こども家庭庁資料(妊婦・子育て家庭への伴走型相談支援)
リンク先には妊婦・子育て家庭への伴走型相談支援の動画もあります。

一般社団法人日本伴走型支援協会さま(路上生活者支援の団体)
伴走型支援は、深刻化する「社会的孤立」に対応するため「つながり続けること」を目的とする支援である。それは「孤立しない社会の創造」を目指す社会活動だと言える。

日本福祉大学 川島ゆり子氏 ソーシャルワーク学会誌 第45号 33-36 2022
伴走型支援という考え方は,ソーシャルワークの実践や理念の中で今までも大切にされてきた.本人主体の原則に基づき,支援者はあくまでも伴走者であって指導者ではない.本人の人生の歩みに寄り添いながら本人が自分自身の人生の主役であることを支えるために,その状況に応じて,ソーシャルサポートネットワークを組み替えながら伴走していく。

2:経営支援の文脈

中小企業庁「経営力再支援伴走支援ガイドライン」
2023年に出された、中小企業・小規模事業者に寄り添った支援についての「伴走支援の在り方検討会」が令和4年3月に公表した報告書から提唱された「経営力再構築伴走支援モデル」についてのガイドラインです。理論的な柱となったのは、組織開発の研究者であるアメリカの心理学者、エドガー.H.シャインが提唱した「プロセス・コンサルテーション」の考え方です。「経営者が、本当の経営課題は何かということに向き合い、気づき、自分たちが進むべき方向に腹落ちしたとき、潜在的な力が引き出される」ことを示す手法です。

自分の話になりますが、過去に8kgダイエットをしたことがあります。なぜ成功したかというとすごく腹落ちして「そうしなきゃ」と素直に思ってカロリー減らして運動して実行したというだけです。中小企業診断士合格についても3年かかったのですが、「ギアが入る=成果が出る」は相関していました。ただこの「実行するだけ」に至るのが難しく、集中力はそう長く続けられないこともあるのは真実ではないかなと…

以降は、主に経営支援の文脈について示していきます。

Q2:「伴走型支援」が注目されている理由は?

回答:
VUCA・BANIという先が見えない正解がない時代の中、起きたことをどう読み解き(ナラティブとも共通)、自分なりにハラオチして、決断・実行していくことが重要です。

昔であれば、「〇〇屋さんでうまくいく方法」はある程度決まっていました。お寿司屋さんや和食屋さんなどで修行を積んで、大将に認めてもらってのれん分けということもありました。大将のお店と自分のお店が遠ければ、そのエリアでお客様にきていただけました。必要な投資内容も投資額も大将や先輩が教えてくれることもあったでしょう。

現代はお寿司屋さんでも修行0という方でもネタにこだわり創意工夫をすればヒットすることもあります。デリバリーシステムが出前以上に発展し、お寿司かバーベキューかパーティーメニューかと様々な選択肢から選ばれているかもしれません。冷凍技術が発展し、チルド食品もかなりおいしくなってきて、遠い地域の料理も比較対象かもしれません。

正解がない。そうなっていると個人らしい色付けが必要です。圧倒的な違いでひきつけるか、推しポイントを作るか。いろいろな切り口がありますので、一人であるいはChatGPTなど生成AIで考える方法もありますが、対話をして、自分の強みやユニークネスから一緒に様々な可能性からハラオチがくる形を見つけて走れるようになるということがよいのではということになります。

この流れは「コーチング」に近いのではないかとおもいます。20年前にコーチングを日本にもってこられ、CTI(コーチングスクール)を創業する前の榎本英剛さんのお話を聞いて衝撃を受けました。榎本さんが描いていた世界が根付いてこられたのだと感じています。

Q3:「伴走支援」とどうつきあうの?

回答:
行政や自治体などの相談の場は、専門性が高いものでなければ、伴走支援の形になっています。私たち中小企業診断士も研修などでトレーニングを受けています。

自分もそのようなお仕事の一端をさせていただいて気づくのは、支援者といっても自分の個性がでるので、多くの方に対応できることも重要とは言いつつ、相性の面も大きいということです。トレーニングを積んだ方のコーチングを10名ほどお受けしましたが、みなさま違いました。それがAIではない対人支援の良さだと思います。

書き切れていない気がするので機会があったら書きたいと思います。

いかがでしょうか。今後も新しい言葉を取り入れていきます。お役に立てますと嬉しいです。