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定期的に代表の想いをつづってまいります。

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【気になる言葉その11】「行動経済学」とは

VUCA/VANI時代の新しい事業や創業を伴奏する触媒・外部デバイスでありたい、中小企業診断士、国家資格キャリアコンサルタントの藤田です。

世にある新しい言葉をほぐして、紐解いていく気になる言葉シリーズ。
バックナンバーはこちら
その1「BANI(バニ)」その2「エシカル(ethical)」その3「カオス(chaos)」その4「ナラティブ(narrative)」その5「伴走型支援/伴奏型支援」その6「ナラティブ(narrative)リターンズ、アゲイン?!」その7「ナッジ」その8「mixi2」その9「TAMSAMSOM」その10「PA(パブリックアフェアーズ)

今回のその11は、私が大好きでたまらない「行動経済学」のお話です。ナッジともの家族のような深い関係があるので、以前ご紹介した【気になる言葉その7】ナッジの記事も、ぜひ合わせてご覧くださいませ。

Q1:行動経済学とは?

行動経済学って、なんとなく耳にしませんか。ノーベル経済学賞でも2回受賞されているんです!ただ「〇〇経済学」という言葉はとても多いので、「具体的にどういうこと?」という方も多いかもしれません。

一言でいうと、行動経済学は「人って、実は結構気分や感情に流されて動いちゃうでしょ?それって入れないとだめじゃない?」ということを研究する学問です。これまでの経済学は「人間はいつでも合理的で損得しか考えない」という前提でしたが、「いやいや、人って結構感情で動くし、損得じゃなくて決めちゃうことあるでしょう」という前提で考えるのが行動経済学。

そして「ナッジ」は、この行動経済学をうまく使って、「ちょっとした工夫(そっと背中を押すような仕掛け)で良い選択を促す方法」です。

つまり、行動経済学がベースで、その実践的な手法がナッジというわけです。行動経済学が親なら、ナッジは子供ということですね。

Q2:行動経済学を使うと、どんないいことがあるの?

行動経済学って、実はすごく身近で楽しい学問でして。「なぜ人はこう動くのかな?」とか「どうしたらみんなが喜んで動いてくれるかな?」といった、日常のちょっとした疑問や人間らしい感情を理論的に解きほぐしてくれます。最近よく使う生成AIも、人の悩みに寄り添ったり共感する回答をしてくれますが、行動経済学もまた同じように「人間ファースト」で、今の時代にぴったりな学問なんですよね。

私自身も、ダイエットしたいのについ甘いものを食べたり、予定外のものを買ってしまったり、なかなか行動に移せなかったり…。とっても人間らしい毎日を過ごしています(^^)。みなさんもきっとそんな経験にでしょうか?実はそれ、行動経済学を使うとちゃんと説明できちゃうんです。
そして逆に、行動経済学を活用すれば、無理なく楽しみながら良い行動ができるようになるかもしれません。ちょっと知りたくなってきませんか?

シチュエーション1:レジ横の「ついで買い」コーナー
レジで並んでいると、目の前に美味しそうなお菓子が…。つい「これも買っちゃお!」と手が伸びてしまいます。どうすればいいでしょう?

▼行動経済学で読み解くと:
レジ前のコーナーは、お店側の人間の「ついつい買っちゃう」心理を利用しています。お菓子や電池など、特別目的がなくても「ほしい」「あったら便利」「ストックしておきたい」と感覚で感じるものを、目に入りやすく手に取りやすい場所に置くことで自然と買いたくなるんです。

シチュエーション2:心を掴む感動CM 泣けるストーリーや笑える映像
CMや動画で「これ欲しい!」「このブランド、なんか気になる…」なぜか忘れられない、耳についてしまう…刷り込まれている…なお、幼い私は地域で流れていた制服の〇〇のCMが耳から離れず、小学校の制服は〇〇で買いたいと両親にお願いをしたんだとか。離れなかったんです(;’∀’)

▼行動経済学で読み解くと:
人は感情が動くと、理性よりも感情が優先されてしまうのです。マクダレン効果という、エチオピアの寄付を呼び掛ける広報について、理論やデータで状況を説明したケースと、マクダレンさんという女の子の話をしたケースでは、後者のマクダレンさんのほうが寄付額が伸びたそうです。感動する話や心に響く映像を見ることで共感や感情移入が生まれてしまい(以前ご紹介したナラティブの話にもつながりますけど)、理論が吹っ飛んで決断をすることも多いと思います。商品サービスなどブランド名が記憶に残ったり、「欲しい!」という強い気持ちになるのは、脳の仕組みもそうなっているんだとか…

シチュエーション3:ダイエットしたい!が、つい食べてしまう…

行動経済学で読み解くと:
食事を毎日記録する「レコーディングダイエット」やパーソナルジムでも食べたものの写真をトレーナーに送る仕組みがよくありますよね。これは毎回食べるたびに記録・撮影することで、自分自身の行動を意識するそうです。カロリーが高いものを食べると記録時に良心の呵責を感じ、そのあとは控えたり、トレーナーに見せる時に恥ずかしいので控えたり…。知らない人でも「人の目」を気になりますよね。「宣言すると願いが叶う」というアファメーション効果が言われるのも、この心理をうまく使った、これは人間の社会的動物という特性をつかっている行動経済学に基づくテクニックなんです。

Q3:行動経済学をビジネスに楽しく生かすには!?

行動経済学はビジネスや仕事のシーンでもとても役立ちます、例えば、「お客さんにもっとお店に来てもらいたい」「チームが楽しく仕事に取り組んでくれたらいいな」といったことを、ちょっとした工夫で無理なく取り組むヒントがあります。

行動経済学の活用するポイントはセミナーなどでお伝えしていますが、ここでは、「誰に」「何を」「どのように」のフレームで考えてみます。

例えばお店なら、

  • 「誰に」:お店の前をお昼時に通る人に(理想の顧客像こと「ペルソナ」といいますね!)
  • 「何を」:お店に気軽に入ってほしい、買ってほしい(特定する方がいいです)
  • 「どのように」:入り口を明るくオープンにして、気軽な雰囲気を演出する(考えられることを試してみる)

職場なら、

  • 「誰に」:職場のスタッフに(どんなスタッフになのか具体的に考えてみるといいです)
  • 「何を」:積極的にコミュニケーションをとってほしい(コミュニケーションってどういう行動なのか?数値に落とせるとよりいいです)
  • 「どのように」:休憩スペースにお菓子や飲み物を置いて、自然と集まり会話しやすい環境を作る(考えられることを試してみる)

そこに、行動経済学やナッジの理論をあてはめてみると解決策がみえてきそうです。

なお、当事務所のYouTubeチャンネル「夢を動かす壁打ちチャンネル」にてご紹介しています(2025/6/9(月)AM10:00公開予定「行動経済学(ナッジ)を使って楽しく進めよう」)

なお、当事務所のThreadsでは、「今日のナッジ」としてゆるーく行動経済学/ナッジをご紹介していますので、ぜひそちらもチェックしてみていただけると嬉しいです☺

さいごにお知らせ

当事務所では毎月ゆるっとイベントもやっています。何か質問したいことや相談したいこと、ゆるっと夢を進めたいとこっそり依頼したいことなどありましたら、お話してください。全ての方になんてことは申しませんが、ここまでみて「感覚が合いそう」と感じた方には大変うけております(笑)

①7/11(金)18:00- ハイブリット開催
事業開発とプロジェクトマネジメントのプロと学ぶ!~正解がない時代にプロジェクトを成功させる「動きながら考える方法」~
https://pm-bizdev-0711.peatix.com

動きながら考える方法をプロジェクトマネジメントのプロとがえりさんと事業開発の私で考えていくセミナーです。有料ですがフォローアップもあり、しっかりフォローします!宣伝すみません(;’∀’)

②いつもの【夢を叶える壁打ちワークショップ】  毎月11日朝 2025/6/11(水)7:00(グループ形式/無料)

毎月11日の朝7:00に、グループで夢について誰にも遠慮せず、壁打ちをし合っています。朝早くて夜型さんにはつらいかもしれませんが、朝起きは三文の徳で無料なので、気が向いたらぜひ。
詳細はこちら→ https://dreamadvance2025061107.peatix.com

③いつもの【夢を進める壁打ちラウンジ】(1対1/無料)毎月1のつく日に不定期

1対1の気軽な壁打ちタイム。毎月「1」のつく日に気が向いたら開いています。国家資格の士業として守秘義務は守っています。日程はDreamgateで先にぼそっとお知らせし、その後Peatixにも載せますので、気になったら見てください。

開催予定 ※Dreamgateには先行掲載、Peatixにいれていきます

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